W杯を最悪の形で終え、イメージ失墜を招いたフランス代表。ローラン・ブラン新監督の下、ユーロ2012予選で新たな出発に向けて一歩を踏み出すが、監督はまず、代表メンバーとしての自覚を選手たちに促し、個々の内面から改革にとりかかる考えだ。

 具体策としては、代表合宿の間に日替わりで“講師”を招き、国の代表としてプレーすることの重要性を選手たちの前で語ってもらう。ブラン監督は、その役に、自身も一員だった98年W杯の優勝メンバーを考えている。

 ル・パリジャン紙によると、その先陣を切るのがジネディーヌ・ジダン氏。すでにブラン監督の要請を快諾し、その後の練習にまで参加する意欲を示しているという。はやくも、ユーロ予選の初戦(ベラルーシ戦)を控える9月初めにも実現しそうな勢いだ。

 新生フランス代表の“意識革命”を促すには、カリスマ性をもつジダン氏がうってつけの人物とする反応がある一方で、2006年W杯決勝で頭突きを見舞って退場となった選手に、代表としての自覚を云々する資格などあるのか、という厳しい指摘もある。