18日からフランスで開催されているUEFA U-19欧州選手権で、地元フランスが27日の準決勝でクロアチアに逆転勝利、30日の決勝に進出した。一次リーグ最終戦のイングランド戦は引き分けに終わったが、すでに準決勝進出を決めて主力を温存した結果だった。

 決勝は対スペイン。2年前のU-17欧州選手権の決勝で敗れた相手で、フランスにとっては雪辱戦となる。

 選手たちのモチベーションが高まる理由はもうひとつある。フル代表の親善試合ノルウェー戦(8月11日)で、W杯メンバー全員の欠場が決まっているために、若手にも出場のチャンスがめぐってこないとも限らないからだ。実際に、フル代表のローラン・ブラン新監督がU-19の観戦に訪れている。

 中でも可能性があるのはFWの一角。これまでに3ゴールをあげたバカンブ(ソショー)、2ゴールでつづくラカゼット(リヨン)、グリエズマン(レアル・ソシエダ)、カクタ(チェルシー)、1ゴールのタフェル(リヨン)が注目される。

 ちなみに96年に優勝したときの決勝(これも相手はスペイン)でゴールをあげたのがティエリ・アンリ(現ニューヨーク・レッドブルズ)。アンリがフル代表入りを果たすのは、翌年のU-20ワールドカップ後を待たねばならなかったが、今回はW杯メンバー不参加という特殊な状況にあるだけに、U-19からの大抜擢もあり得ないとはいえない。