W杯開催中の練習ボイコットに対する“処罰”として、メンバー23人全員を次の親善試合(対ノルウェー、8月11日)から外すという異例の決断を下したフランス。

 中盤や守備には代わりの人材も少なくないが、選考にもっとも苦労しそうなのがフォワードだ。W杯メンバーに選ばれなかったカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)がいるが、未成年買春事件の捜査対象とされており、招集しにくい状況であることも影響している。

 そんな中、出場が確実視されていたのがケヴィン・ガメロ(23)。昨シーズン、リーグ・アンのロリアンで35試合に出場し、17ゴールをマーク、得点王(マルセイユのママドゥ・ニヤン)にわずか1ゴール差というめざましい飛躍を遂げた。スペインのセビージャやバレンシアをはじめ、数々のビッグクラブが狙う逸材だ。

 ところがそのガメロが、25日のプレシーズンマッチ(対レンヌ)で相手の中盤と激突して足首を捻挫、全治3〜4週間と診断され、ノルウェー戦での代表デビューが絶望的となった。

 ガメロはレキップ紙に「ぶち壊しだ。(招集を)心から信じていたからね」とショックを隠さずに語った。しかし「回復に時間をかける。足首をダメにするようなバカはしたくない。1ヶ月、あるいは2ヶ月かかるかもしれないが、そこからは全力を尽くす。代表入りが今年の目標だからね」と気を取り直している。