開幕から9試合を終えたところで、マルセイユからアルベール・エモン監督が解任され、ベルギー人のエリック・ゲレツ氏が後任に決まった。

 パプ・ディウフ会長は26日の記者会見で、「不振から早く脱出する解決法が見つからない以上、監督交代という決断をとらざるを得なかった。チームがステップアップするために心理的な影響を与える人物が好ましかった」と説明し、ゲレツ氏とはシーズン前からすでにコンタクトをとっていたことを明かした。会長にとっては、ブルーノ・メツ(現UAE代表監督)に次ぐ2つめの選択肢だった。

 記者会見に同席したエモン氏は、「あなた方が望んでいることがようやく実現した」と昨シーズンから何度も退任の噂を伝えてきた報道陣に最後の皮肉を浴びせた。

 ゲレツ新監督の会見は27日に予定されているが、マルセイユのホームページで「私は自分にも選手にも厳しい。ピッチ上でも外でも規律を求める。全員がお互いを尊敬し、戦術に従うよう要求する。名声の高いクラブにプレッシャーはつきものだが、恐れることはない。ガラタサライで2年間監督を務めれば、怖いものなんかない」と強気に語っている。

 一方、2005年1月に就任から半年でマルセイユの監督を退任した元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏はレキップTVに出演し、ゲレツ新監督を「マルセイユ関係者、サポーターの期待に応えるに足る人物。いい意味で戦う男。すぐに適応して力を発揮できる高い素質を備えている」と評価した。

 なおゲレツ新監督が初采配をふるうのは、10月3日のチャンピオンズリーグ、対リバプール戦となる。