挑戦者クランキルトンはグラップラータイプのMMAファイターだが、テイクダウン狙いのためにローキックを放ち、距離を詰めようとしたところで、南カリフォルニアを代表するムエタイファイターだったマックローのパンチを連打を受け、ダウン状態で倒れこむ。そして、パウンドの加撃を許すと、ここでレフェリーが試合をストップ。王者が、8カ月振りの試合でその強さを全米LIVE中継で見せつけた。

 この他、注目のバンタム級選手ミゲール・トーレス、イアン・マッコールの二人も勝利を挙げた。
 トーレスは、レスリング州王者クラスの実績をの残すジェフ・ビダードにテイクダウンを許したものの、すぐに三角絞めを極め、1R2分30秒で一本勝ち。キャリア11戦目となるビダードに初めて黒星をつけたことになったトーレスは、間違いなくWECバンタム級トップコンテンダーに名乗りを挙げた。
 一方、オープニングマッチに出場したマッコールは、運動量の多さでコーティー・ウィーラーを圧倒した。トップキープにブレイクが掛かった場面も見られたが、最後はパウンドで攻め続けウィーラーを失神に追い込みWEC初出場を初勝利で飾った(3R4分34秒)。

 また、ライト級の新鋭ドナルド・カウボーイ・セローンはケネス・アレクサンダーにいきなりテイクダウンを奪われたが、そこでハイガード。しかし、担がれパスを許し、アレクサンダーがアームロックを狙ったところで、両足で対戦相手の首を締め付け54秒でタップを奪った。ガードからの横三角絞めとでもいうべき、変形トライアングル。長い足を持つ、フレキシブルなセローンらしい一本勝ちとなった。