《尼崎・医師が妻をバラバラに》「流行りのメンタルクリニックで…」腕にタトゥーをいれた“名物医師”は子煩悩パパ「最近別宅も購入」逮捕前には患者たちに届いた“紹介状”

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妻の遺体を切り刻んで川に投げ捨てたとして兵庫県警に死体損壊と死体遺棄容疑で逮捕された精神科医の下村憲司容疑者(46)は、阪神尼崎駅近くの商店街で評判のメンタルクリニックを経営していた。犯行から一年あまりも以前と変わりない様子で診察を続けていた精神科医に、通院患者や地元住民は衝撃を隠せない。

【画像】「評判良かった」若かりし頃の下村容疑者の写真、「閉院する」と書かれた勤務先のクリニック、別宅の写真も

「えらい流行っていた病院やったわ」

下村容疑者は2019年に同院の開業にあたってホームページに「尼崎の三和商店街・サンロード商店街という地域に根差した医療を目指していきたいと考えております」と記しており、実際に地元に根づいて成功していた。それだけに、近くの商店主はこう驚きの表情を浮かべた。

「えらい流行っていた病院やったわ。クリニックの前にはいつもたくさんの自転車が停まってたし、帰りにウチに寄ってくれる患者さんもおってな。けっこう遠くから来てる人も多くて、みんな『優しい先生や』て言うてたわ。

先生とは挨拶程度で会話するほどでもなかったけど、上の息子さんが小さい時はよくクリニックにも連れてきてた。先生も普段見かける感じやとほんま優しそうな人やったから、事件にはびっくりや」

受診経験があるという女性はこう証言した。

「数年前に通っていた心療内科よりも近かったので、一度だけ診察を受けました。その時は先生の問題ではなく、私の心の方の問題で一言も話をすることができず、先生はその様子を見て『女性の方が話しやすいかもしれない』と看護師さんに交代をしました。

ところが私は話ができずその場で椅子とかを振り回して暴れ、そのままクリニックを飛び出してしまいました。それで警察も呼ばれたのですが、後日、母親が謝罪に行くと下村先生は穏やかな優しい様子で、怒ることもなく私のことを心配してくれたそうです」

「長期休暇する」「再開の目処はたっていない」と書かれた手紙

クリニックに3年以上通っていたという40代の女性はこう肩を落とした。

「私が最後に先生を見かけたのは9月16日の午前11時くらいでした。クリニック近くのコンビニ付近で飲み物を片手に歩いていました。診察時間なのに外を歩いているのは変だなと感じましたが、声はかけませんでした。

私自身は3年以上、月に1度診察してもらっていました。先生は大阪弁で敬語ではなくタメ語で適度な心地よい距離感で話してくれて、いつも私に同調して共感してくれました。

最後の診察は9月1日で、その時も普段通りで、来月の予約をして帰りました。先生は自分のプライベートは一切話したことはないし、この1年の間で雰囲気や様子が変わったりということはありませんでした」

しかし、シルバーウィークが終わるころ、女性の自宅にクリニックからレターパックが届いたという。

「長期休暇することと、再開の目処はたっていないと書いてありました。他の病院に通院するための紹介状も同封されていました。突然のことに驚きましたが、その時はいつかは開くだろうって思っていたんです。

けれどもクリニックに来たら『閉院』と張り紙があったので……。できれば先生の診察を受けていきたかったのですが、違う病院に行くことにしました。

事件については、信じられない思いです。本当に優しい先生なんですよ。1年半ほど前に私が近隣の騒音問題で悩んでいたときも先生は親身になって話を聞いて、診断書も書いてくれたんです」

クリニックの経営が順調だったからか、下村容疑者は3年前に尼崎市内に自宅近くに別宅を購入していた。近くの80代の男性商店主はこう語った。

「下村さんは3年くらい前から月に3、4回見かけるようになったけど、今年に入ってからはパッタリ姿を見んようになったな。口数は多くはないけど気さくな方で、見かけるたびに『今日はどうしたんや?』って声かけると『子供を幼稚園に迎えにきました』と言ってはった。

もともとこの家の一階部分は商店やったから、いずれここでクリニックでもやるんかなと勝手に思ってた。ちょこちょこ修繕したりしとったからな」

腕にワンポイントのタトゥーが入っていた

しかし下村容疑者には、優しそうな雰囲気と医師という職業とは相容れない意外な特徴があったという。

「下村さんって腕にワンポイントの入れ墨っちゅうかタトゥーが入っててな。アザやないで。紺色の縦長の小さなやつだけど、医者でもそんなん入れるんやなって思った。あとな、ガレージの上に何か作っていたことがあって、聞いたら『子供のためにプールで遊ぶ場所作ってる』って言っとったな。

家族でいるのを見かけたのは一度きりや。去年の7月26日に商店街のお祭りがあって、奥さんと小さい子供2人と来とった。幼稚園くらいの子と小学生くらいの女の子やったな。

その2人をシャンシャン歩かせて、後ろから下村さんと奥さんで見守ってる感じやったな。その時、わしがアイスをあげたら奥さんと子供たちが『ありがとー』ってニコニコしとったわ。

奥さんは活発そうというか、まぁ、シャキシャキした感じで、普通に仲良さそうに見えたけどな。前に下村さんから『中学生の息子もいる』と聞いとったけどその子は祭りには来とらんかった」

商店主が下村容疑者を見かけたのはそれが最後だったという。

「今年に入ってからも車はたまに停まってたんや。ただ、これまでの白いベンツと違うて白いバンみたいな車と、女性が乗るような軽自動車が停まっているのを見かけたわ。それでこの7月に、下村さんの前のお宅にな、警察がカメラを仕掛けていったんや。

さらに9月の頭から1週間くらい下村さんの家を鑑識が出入りしとった。素性を尋ねると内容は言わなかったけど『兵庫県警の捜査一課です』ってな。捜査一課って言ったら殺人とか強盗とかやろ。下村さん何かやったんかとは思っていたら、マスコミが来てな。普通に仲良さそうやったのに一体何があったんやろうな」

患者も地元住民も首を傾げる事件の解明は、これからだ。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班