ロス五輪につながる2度の“決勝進出”、大岩J合計24人が積み重ねた経験値「自信につながり、成長スピードが上がる」
優勝を目指す道のりで得た経験を、ロサンゼルス五輪へとつなげていく。U-21日本代表の大岩剛監督が2日、アジア競技大会決勝の前日会見に出席した。1月に優勝したAFC U23アジアカップに続く、現チーム体制で2度目の決勝進出。幅広い選手を起用しながら勝ち上がってきた指揮官は「経験を積むためだけにやっているわけではなく、勝つためにやることが大事」と、育成と結果を追い求める姿勢を示した。
ロス五輪の男子サッカーは、アジアの出場枠が前回の3.5から2に減少。最終予選を兼ねる次回のU23アジア杯では、決勝に進まなければ本大会への切符をつかめない。その厳しい関門を見据える世代が、今年すでに2度、準決勝を勝ち抜く経験を重ねた。
しかも、その経験は一部の選手に限られていない。1月のU23アジア杯準決勝では先発11人と途中出場5人の計16人がプレー。今大会の準決勝・ウズベキスタン戦では、延長戦で追加される交代枠も使い、先発11人と途中出場6人の計17人がピッチに立った。両試合に出場した9人の重複分を除くと、計24人(下記に一覧あり)がピッチ上で決勝進出を経験したことになる。
この世代は今後、A代表へのステップアップや海外移籍などにより、招集できる顔ぶれが変わっていく可能性が大いにある。五輪出場権を争う最終予選でも、1月や今大会と同じメンバーを揃えられるとは限らない。だからこそ、少しでも多くの選手が準決勝の重圧を乗り越え、決勝への道を切り開いた経験には意味がある。誰が招集されても大一番を勝ち抜ける選手層を築くことが、ロス五輪への道を確かなものにしていく。
今大会も大岩監督は先発を大幅に入れ替えながら戦ってきた。準決勝では準々決勝・北朝鮮戦から先発11人全員を変更し、延長戦、そしてPK戦までもつれた一戦を勝ち切った。多くの選手に厳しい勝負を経験させながら、結果も残す。指揮官は「(11人変更は)当然われわれは意図してやるわけだが、それと同時に『勝利すること』がいかに難しいかというのは、選手自身もそうだしわれわれスタッフも十分認識している。ただ、それをやることが非常に必要な年代でもある」と説明した。
背景には、所属先で置かれた状況が異なる選手たちを、代表活動を通じて成長させたいという考えがある。「海外で苦しんでいる選手、大学でなかなか高いレベルでプレーできていない選手、Jリーグでベンチにも入れない選手、活躍している選手」。それぞれの立場から集まる世代だからこそ、「この『グループ作り』というのは、ひとつ肝になる年代なのかなと思う」と語った。
試合を重ねるだけでなく、勝利することで得られるものも大きい。それは“パリ五輪世代”を率いたことで実体験を持って理解している。「より自信につながり、おそらく成長スピードが上がるという経験を私自身がしている」。決勝までの全6試合を戦えることに「ひとつ大きな目的を果たせている」と手応えを示し、「さらに勝利を重ねることが、この選手たちをより成長させるのではないか」と期待を寄せた。
約3週間、寝食をともにしてきたチームには一体感も生まれている。大岩監督は、選手やスタッフがお互いを尊重する姿勢も「勝ち上がるために必要な要素」と捉える。決勝を前にした選手たちにも、緊張以上に「このグループで優勝したい」という前向きな思いを感じているという。
準決勝の死闘を制し、翌日は全員がホテルでの休養に充てた。2日の今大会最後のトレーニングを経て、3日に豊田スタジアムで対戦するのは、史上初の大会4連覇を狙うU-23韓国代表。日本は直近2大会連続で決勝で敗れており、前回大会も指揮した大岩監督にとっても“リベンジマッチ”となる。ただ、指揮官が強調したのは、優勝がこの先の成長を後押しするという意味合いだ。
「若い選手たちが急激に成長していくところを見ると、結果として優勝という形になれば、より我々の自信になる」。2010年大会以来となる4大会ぶり2度目の金メダルへ。「選手23人全員でやってきたことを決勝でもやり続ける。やりきるというところが一番大事」。勝利を追い求めて積み上げた大岩ジャパンの経験値を、最後の一戦にぶつけるつもりだ。
▽U23アジア杯準決勝・韓国戦の出場記録
<出場メンバー>
[日本]
先発
GK 23 荒木琉偉
DF 2 梅木怜
DF 5 市原吏音
(66分→DF 22 岡部タリクカナイ颯斗)
DF 4 永野修都
DF 16 小泉佳絃
MF 6 小倉幸成
MF 10 佐藤龍之介
MF 17 嶋本悠大
(84分→MF 7 石渡ネルソン)
FW 13 石橋瀬凪
(66分→FW 11 横山夢樹)
FW 19 道脇豊
(66分→FW 9 ンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄)
FW 18 久米遥太
(66分→FW 20 古谷柊介)
控え
GK 1 小林将天
GK 12 濱崎知康
DF 3 土屋櫂大
DF 15 森壮一朗
DF 21 関富貫太
MF 8 大関友翔
MF 14 川合徳孟
▽アジア大会準決勝・ウズベキスタン戦の出場記録
<出場メンバー>
[日本]
先発
GK 1 ピサノアレックス幸冬堀尾
DF 3 小杉啓太
DF 4 土屋櫂大
DF 6 永野修都
DF 15 森壮一朗
(76分→DF 2 梅木怜)
MF 7 石渡ネルソン
MF 8 保田堅心
(62分→MF 14 大関友翔)
MF 10 石井久継
(62分→MF 18 嶋本悠大)
FW 9 道脇豊
(62分→FW 19 ンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄)
FW 13 古谷柊介
(46分→FW 11 横山夢樹)
FW 20 石橋瀬凪
(105分+1→MF 17 中島洋太朗)
控え
GK 12 小林将天
GK 23 荒木琉偉
DF 5 市原吏音
DF 21 佐藤海宏
DF 22 岡部タリクカナイ颯斗
FW 16 福永裕也
(取材・文 石川祐介)
しかも、その経験は一部の選手に限られていない。1月のU23アジア杯準決勝では先発11人と途中出場5人の計16人がプレー。今大会の準決勝・ウズベキスタン戦では、延長戦で追加される交代枠も使い、先発11人と途中出場6人の計17人がピッチに立った。両試合に出場した9人の重複分を除くと、計24人(下記に一覧あり)がピッチ上で決勝進出を経験したことになる。
この世代は今後、A代表へのステップアップや海外移籍などにより、招集できる顔ぶれが変わっていく可能性が大いにある。五輪出場権を争う最終予選でも、1月や今大会と同じメンバーを揃えられるとは限らない。だからこそ、少しでも多くの選手が準決勝の重圧を乗り越え、決勝への道を切り開いた経験には意味がある。誰が招集されても大一番を勝ち抜ける選手層を築くことが、ロス五輪への道を確かなものにしていく。
U23アジア杯制覇に貢献したMF佐藤龍之介は9月・10月シリーズでA代表に招集された
DF小杉啓太(前左)、MF保田堅心(前右)は大岩監督体制で初の決勝へ
今大会も大岩監督は先発を大幅に入れ替えながら戦ってきた。準決勝では準々決勝・北朝鮮戦から先発11人全員を変更し、延長戦、そしてPK戦までもつれた一戦を勝ち切った。多くの選手に厳しい勝負を経験させながら、結果も残す。指揮官は「(11人変更は)当然われわれは意図してやるわけだが、それと同時に『勝利すること』がいかに難しいかというのは、選手自身もそうだしわれわれスタッフも十分認識している。ただ、それをやることが非常に必要な年代でもある」と説明した。
背景には、所属先で置かれた状況が異なる選手たちを、代表活動を通じて成長させたいという考えがある。「海外で苦しんでいる選手、大学でなかなか高いレベルでプレーできていない選手、Jリーグでベンチにも入れない選手、活躍している選手」。それぞれの立場から集まる世代だからこそ、「この『グループ作り』というのは、ひとつ肝になる年代なのかなと思う」と語った。
試合を重ねるだけでなく、勝利することで得られるものも大きい。それは“パリ五輪世代”を率いたことで実体験を持って理解している。「より自信につながり、おそらく成長スピードが上がるという経験を私自身がしている」。決勝までの全6試合を戦えることに「ひとつ大きな目的を果たせている」と手応えを示し、「さらに勝利を重ねることが、この選手たちをより成長させるのではないか」と期待を寄せた。
約3週間、寝食をともにしてきたチームには一体感も生まれている。大岩監督は、選手やスタッフがお互いを尊重する姿勢も「勝ち上がるために必要な要素」と捉える。決勝を前にした選手たちにも、緊張以上に「このグループで優勝したい」という前向きな思いを感じているという。
準決勝の死闘を制し、翌日は全員がホテルでの休養に充てた。2日の今大会最後のトレーニングを経て、3日に豊田スタジアムで対戦するのは、史上初の大会4連覇を狙うU-23韓国代表。日本は直近2大会連続で決勝で敗れており、前回大会も指揮した大岩監督にとっても“リベンジマッチ”となる。ただ、指揮官が強調したのは、優勝がこの先の成長を後押しするという意味合いだ。
「若い選手たちが急激に成長していくところを見ると、結果として優勝という形になれば、より我々の自信になる」。2010年大会以来となる4大会ぶり2度目の金メダルへ。「選手23人全員でやってきたことを決勝でもやり続ける。やりきるというところが一番大事」。勝利を追い求めて積み上げた大岩ジャパンの経験値を、最後の一戦にぶつけるつもりだ。
▽U23アジア杯準決勝・韓国戦の出場記録
<出場メンバー>
[日本]
先発
GK 23 荒木琉偉
DF 2 梅木怜
DF 5 市原吏音
(66分→DF 22 岡部タリクカナイ颯斗)
DF 4 永野修都
DF 16 小泉佳絃
MF 6 小倉幸成
MF 10 佐藤龍之介
MF 17 嶋本悠大
(84分→MF 7 石渡ネルソン)
FW 13 石橋瀬凪
(66分→FW 11 横山夢樹)
FW 19 道脇豊
(66分→FW 9 ンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄)
FW 18 久米遥太
(66分→FW 20 古谷柊介)
控え
GK 1 小林将天
GK 12 濱崎知康
DF 3 土屋櫂大
DF 15 森壮一朗
DF 21 関富貫太
MF 8 大関友翔
MF 14 川合徳孟
▽アジア大会準決勝・ウズベキスタン戦の出場記録
<出場メンバー>
[日本]
先発
GK 1 ピサノアレックス幸冬堀尾
DF 3 小杉啓太
DF 4 土屋櫂大
DF 6 永野修都
DF 15 森壮一朗
(76分→DF 2 梅木怜)
MF 7 石渡ネルソン
MF 8 保田堅心
(62分→MF 14 大関友翔)
MF 10 石井久継
(62分→MF 18 嶋本悠大)
FW 9 道脇豊
(62分→FW 19 ンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄)
FW 13 古谷柊介
(46分→FW 11 横山夢樹)
FW 20 石橋瀬凪
(105分+1→MF 17 中島洋太朗)
控え
GK 12 小林将天
GK 23 荒木琉偉
DF 5 市原吏音
DF 21 佐藤海宏
DF 22 岡部タリクカナイ颯斗
FW 16 福永裕也
(取材・文 石川祐介)

