イスラエル代表と対戦したアイルランド代表【写真:ロイター】

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イスラエルとの試合を巡り、騒動が続くアイルランド

 アイルランド代表がUEFAネーションズリーグでイスラエル代表と対戦することを巡り、アイルランドのサポーターが現地時間10月1日に行われたオーストリア代表戦の試合中に抗議行動を起こし、試合が一時中断する事態になった。

 アイルランドは今回のインターナショナル・マッチウィーク期間中に、イスラエルと2試合を行う予定が組まれていた。その1試合目は中立地のハンガリーで行われてアイルランドが3-0で勝利していた。しかし、英紙「デイリー・メール」によるとGKギャヴィン・バズヌは倫理上の理由から、この緊張が高まった試合への参加を辞退。試合中止を求める請願には、約2万人が署名していたという。アイルランド国内では数百軒のパブが第1戦の放映を拒否し、日曜日の第2戦でも同じ対応を取る意向を示したとされた。

 イスラエルは現在、パレスチナ紛争により政治的にも国際的な問題となっている。アイルランドが10月4日に中立地セルビアで戦うゲームを前にして、1日にオーストリアをホームに迎え撃ったゲームで前半20分にファンが大量のテニスボールをピッチへ投げ込んだ。イスラエル戦の実施に抗議するためであり、一部のボールには、パレスチナ国旗と「#StopTheGame」の文字が入ったステッカーが貼られていたという。試合は一時中断され、その約15分後には、パレスチナ国旗を掲げた観客1人がピッチへ侵入。複数の警備員によって場外へ連れ出されたとした。

 アイルランドサッカー協会(FAI)が「明確な多数」と表現した選手たちは、日曜日に行われたイスラエルとのアウェー戦に出場することを最終的に選んだという。しかし、”圧力団体”である「Irish Sport for Palestine」が主催する「Stop The Game」キャンペーンは、オーストリア戦を前にファンへ集合を呼びかけ、日曜日のイスラエルとの第2戦にも反対の声を上げるよう訴えたと同紙では報じている。

 アイルランド代表のヘイミル・ハルグリムソン監督は以前、イスラエルによるパレスチナへの攻撃を念頭に、自分たちは「ジェノサイドを行っている相手と戦う」と発言していたという。また、アイルランド主将ダラ・オシェイがコイントスの際、イスラエル主将マノル・ソロモンとの握手を拒否。アイルランドの選手たちは「ガザ紛争で失われたすべての命への追悼」として、黒い腕章を着用した。イスラエル国歌が流れている間、アイルランドの選手たちは意図的に地面を見つめていたともされている。

 アイルランドは政治的にもイスラエルとの対立が深く、2024年5月にはスペイン、ノルウェーとともにパレスチナ国家を正式承認した。その後、南アフリカが国際司法裁判所に提起した、ガザでのジェノサイド条約違反をめぐる訴訟への参加手続きを進めた。また、ヨルダン川西岸のイスラエル入植地からの商品輸入を禁止する措置に踏み切った、最初のEU加盟国となっているという。

 紛争への立場や政治的な対立を背景にした混乱が続いているが、アイルランドとイスラエルによる中立地セルビアでのゲームは無観客試合で行われる。(FOOTBALL ZONE編集部)