弁護士の光股知裕氏と弁理士の辻知英氏が出演するYouTubeチャンネル「となりの弁護士放送局」が、「【悪用厳禁】法の抜け穴を紹介します。」と題した動画を公開した。動画では、屋外広告物条例などの規制をスマートに通り抜けた「法の抜け穴」の実例を取り上げ、ルールの範囲内で工夫を凝らす専門家の視点を解説している。

「抜け穴という言葉、法の抜け穴としか使わなくないですか?」と切り出した光股氏。世間ではソープランドやパチンコなどが抜け穴の例として語られがちだが、これらはお金で直接買っていないとこじつける「詭弁」に近いと指摘する。本動画では、より本質的な「法の抜け穴」の事例として、電車のラッピング広告とアドトラックの仕組みが紹介された。

最初の事例は、車体全体が黒くラッピングされた「黒い山手線」ことNETFLIXの広告だ。東京都の屋外広告物条例では、車体広告は全体の10分の1までと規制されている。一見すると違反しているように見えるが、光股氏によれば、申請された広告部分は「N」のロゴと「NETFLIX」の文字のみだという。「それ以外は、ただ山手線が黒いだけ」と解釈することで基準内に収め、条例をクリアしている。この手法に対し、光股氏は「これを知って震撼した」と感嘆の声を漏らした。

続いて、繁華街を走るアドトラックの事例にも言及。かつて、適用される条例の基準が「車のナンバー」だったことを逆手にとり、規制の緩い他県でナンバーを取得して東京都内を走行させる手法が使われていた。現在はこの抜け穴は条例改正によって塞がれているものの、当時は立派な抜け道として機能していたという。

光股氏は、NETFLIXやアドトラックの事例について「解釈でスマートに通り抜けた」と評価。税理士が節税のために法人化を勧めるのと同様に、ルールの範囲内で専門家がクライアントのために工夫することは決して悪いことではないと結論付けた。法律の解釈という奥深い世界と、専門家の腕の見せ所が垣間見える興味深い解説となっている。

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