トランプ「習近平は偉大な指導者」と異例の厚遇も”経済面の成果はほぼゼロ”に終わった米中首脳会談の中身

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乏しかった成果

中国の習近平国家主席は9月25日、11年ぶりとなる国賓での米国訪問を終えて帰国の途に就いた。習国家主席はトランプ米大統領から「偉大な指導者」と評されるなど厚遇を受け、米中関係の安定を内外に誇示し、来年秋の共産党大会への備えができたと評されている。

日本ではトランプ氏が中国を「同盟国」と称したことに驚きの声が上がったが、米国民の対中感情はそれほど好転していない。

米メディアはトランプ大統領の歓待ぶりについて、「過剰な称賛」「中身より演出が勝った」と報道するなど冷ややかだ。

また、米世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが23日に発表した世論調査で、0~100度の「感情温度計(温度が高いほど温かく肯定的な態度を表す)」を用いた米国民の対中感情は37度となり、2021年の28度を上回ったものの、中立を示す50度に依然として届かなかった。

経済面を見ても、習氏の訪米は成果がほとんどなかった。

空振りに終わった経済交渉

5月の首脳会談で申し合わせた300億ドル(約4兆7000億円)超の製品関税の引き下げについては、「運用を開始する」ことで合意したに過ぎない。

「中国の自動車企業の米国での生産が認められる」との観測も流れていたが、米国の自動車業界の反発が強く、首脳会談で議論されることはなかった。

首脳会談前、習氏に随行すると言われてきた中国企業幹部も訪米しなかった。

習氏はトランプ氏と年末までにさらに2回会うと言われているが、中国から米国への輸出や投資が拡大する可能性は低く、外需頼みの経済にプラスの効果をもたらすことはないだろう。

過熱するAI・ロボット

中国国内に目を転じると、自動車産業を巡る環境は相変わらず厳しい。

中国メディア・中華網は21日、「中国の高級ガソリン車市場で、新エネルギー車の普及拡大に押された自動車企業各社が販売台数を維持するために値引き競争に追い込まれ、店頭価格の値崩れが常態化している」と報じた。

業界内の過当競争も頭の痛い問題だ。電気自動車(EV)大手のBYD幹部が「今年1~5月に中国の自動車市場に542車種の新車が投入された。1日当たり平均で3.6種だ」と述べたように、共倒れの状況が一層鮮明になっている。

首脳会談で議論になった人工知能(AI)についても、中国製は過大評価されているとの見方が強い。中国企業は米国の高性能AIが生成したデータを学習させる手法(蒸留)を駆使しているに過ぎず、米国との実力差は依然として大きいというのが論拠だ。

ヒト型ロボットもバブルの様相を呈している。シンガポールメディア・聯合早報は21日、「中国の規制当局が新規株式公開(IPO)を目指す複数のヒト型ロボット企業に対し、上場手続きのストップをかけている」と報じた。期待先行で過熱する投資ブームを鎮静化させることが狙いだという。

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