広島でも「案件屋」暗躍か…金庫のありかを把握し、たった5分で2億円相当を盗み出す
侵入してからわずか5分、電光石火の早業だった。
京都府警が窃盗グループ摘発 誰が被害に遭ってもおかしくない「案件屋」の手口と実態
昨年11月、広島県福山市の会社役員の男性(53)宅から現金600万円のほか貴金属類(時価約2億650万円)を盗んだとして、県警捜査3課は15日までに犯行グループの指示役、久森允貴容疑者(23)を窃盗と住居侵入の疑いで逮捕した。県警はこれまでにもう1人の指示役、妹尾誠容疑者(39)と実行役の男6人を逮捕している。
久森容疑者らは昨年11月27日午前11時45分ごろ、全身黒ずくめで目出し帽をかぶり、1階の窓ガラスを割って男性宅に侵入。高級腕時計、ブレスレット、指輪が入った金庫2個を含む176点と現金を盗み、車に乗って逃走した。その間、5分。当時、住人男性は外出していて家には誰もいなかった。
防犯カメラの映像から実行役を割り出し、妹尾容疑者と久森容疑者の関与が判明。押収したスマホから「即金、高額、TorR」「東京、T、今日です! プレイヤー募集」という投稿履歴が見つかった。2人は「タタキ」(強盗)や「ルパン」(窃盗)を指す「T」や「R」の隠語を使って実行役の「闇バイト」を集めていた。実行役の一人は「借金返済に困り、闇バイトに応募した。報酬は受け取っていない」と供述している。
「指示役は事前に金庫がどこにあるか、ある程度、間取りを把握していたのだろう。そうでなければ、わずか5分間で盗み出せない。被害者宅は一戸建てで、実行犯は迷わず金庫のある部屋に向かい、家から持ち出し、バールでこじ開けて中身を取り出し、金庫を捨てた」(捜査事情通)
■国内各地で窃盗事件が発生
久森容疑者は先月、窃盗の実行役を勧誘し、住居の侵入に必要な用具の購入を指示したとして福岡県警に逮捕された。
一方、妹尾容疑者は昨年12月、東京都立川市の20代男性が住むアパートに押し入り現金930万円と貴金属類13点(493万円相当)を盗み、今年6月、警視庁に逮捕されている。
「妹尾も5000万円以上の借金を抱え、その返済のために闇バイトに応募し、指示役として犯行を繰り返していた。さらに上の『案件屋』と呼ばれる指示役から男性宅の間取り図を受け取り、実行役にバールや金づちの購入を指示し、自ら下見を行っていた」(捜査事情通)
妹尾容疑者に男性宅の間取りや現金の保管場所を教えたのが、今年7月、警視庁に逮捕された案件屋兼指示役トップの石倉颯杜容疑者(26)だった。石倉容疑者は情報元から入手した資金情報や家族構成をもとに犯行計画を立て、複数の窃盗グループに案件を購入するよう持ち掛けていた。
「2人は昨年11月、SNSを通じて知り合い、情報を共有していた。石倉が妹尾に『週に1、2回、タタキ、ルパン案件をやっています』『金庫や金塊を狙うのが多い』とメッセージを送信し、翌12月、立川で案件を実行した。事件後、妹尾は石倉と埼玉県の高速道路のサービスエリアで合流し、対価として盗んだ現金930万円のうち、400万円を渡していた」(捜査事情通)
案件屋から資産情報を仕入れたトクリュウが、全国各地で窃盗事件を起こしている。
