カメムシはなぜ家に寄ってくる!?玄関や洗濯物に寄せ付けないための予防策をアース製薬の研究員に聞いた

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玄関先に、窓の網戸に、洗濯物に…。ふと見るとひっそりとたたずんでいるカメムシの姿が…。

パクチーにもたとえられる独特なニオイが不快!まがまがしいビジュアルも不気味!

一体なぜ家に寄ってくるのでしょうか。

秋になると特に多く出現する理由と、家に寄せ付けないための予防策を、アース製薬赤穂研究部の有吉立さんに教えてもらいます。

温暖化の影響で生息エリアが拡大中

実は、ひとくちに「カメムシ」といっても種類は多く、日本だけでも約1300種類いると言われています。

ただ、その中で人間の住居の近くに来るのは、おそらく数十種類くらい。なかでも、特に見かける機会が多いのが「ツヤアオカメムシ」、「チャバネアオカメムシ」、「クサギカメムシ」、(地方によって)「スコットカメムシ」の4種類です。

鮮やかな緑色のイメージが強いかもしれませんが、茶や灰色っぽい種類が住居の近くにやってくることも珍しくありません。

いずれにしろ、どの種類も見た目や独特なニオイを不快に思っている方は多いのではないでしょうか。

近年では温暖化の影響もあってか、東北など、かつては生息していなかった寒い地域まで生息エリアを拡大していますし、活動期間も長くなったので見かける機会が増えたかもしれません。

家の近くにやってくるのはなぜ?

ほとんどのカメムシは、冬眠から目覚める「春」と、冬眠の準備段階に入る「秋」に活発になります。

特に注意したいのが秋です。

カメムシは越冬するため、本来は木の表皮の隙間などで寒さをしのぎます。しかし、近くに人間の住居があると、より暖かい環境を求めて侵入を試みてくると考えられます。

また、風通しの良い場所や紫外線の多い場所を好む傾向があるほか、安定感を求めて大きな建造物に寄ってくるという説もあります。

カメムシは、理想の越冬場所を求めて活発に動き回ります。人間の住居はこのような条件に当てはまっていますし、もしかすると定着する気はなく、理想の場所を探している途中に、たまたま寄ってきているだけなのかもしれません。

寄せ付けないようにするためにはどうすればいいの?

では、できるだけ住居に寄ってこなくするためにはどうすればいいのでしょうか。

最適なのは、やはり忌避剤を使用することです。

玄関のドアのすき間や窓の網戸やサッシなど、侵入してきやすい場所にあらかじめ侵入防止効果のあるスプレーを塗布しておくと、寄ってくることは少なくなります。

また、最近ではスプレータイプだけではなく、貼るタイプの製品なども開発されているので、使いやすいものを試してみてください。

もし、忌避剤が手元にない場合は、侵入してきやすい場所のすき間をふさぐしかありません。

特に、注意したいのが窓。

カメムシは、わずか2~3mmのすき間さえあれば住居の中に侵入できます。

閉め忘れには十分注意しなければなりませんし、サッシと網戸の間にすき間が空いている場合はテープを貼るなど、すき間をふさぐように工夫すれば一定の効果が得られるはずです。

玄関のライトをLEDに換える

他にも、玄関の照明が蛍光灯の場合、LEDに換えるのもおすすめです。

前述の通り、カメムシは紫外線の多い場所を好みます。

LEDは蛍光灯よりも紫外線量が少ないので、換えれば寄ってくることは少なくなるはずです。

白い衣類などは部屋干しする

カメムシは外に干している洗濯物にくっついていることもあります。

特に、白い衣類などを好む傾向があるのですが、これも紫外線を好むからです。白は他の色に比べて紫外線の反射量が多く、感知しやすいため、くっついていると考えられます。

白いものだけは部屋干しにするなど、洗濯時に工夫することでも、寄ってくる可能性を減らせるはずです。

カメムシが出す分泌液は、臭いだけではなく、直接皮膚に触れると皮膚炎や色素沈着を起こしてしまうことがあります。

越冬するために家の中に入り込んでくる時期は、寄せ付けないように色々な方法で予防してみてください。

有吉立(ありよし・りつ)
アース製薬株式会社 研究開発本部 赤穂研究部 業務推進室 学術推進課 生物飼育マイスター。