◆米大リーグ ドジャース6-3レッズ(7日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース大谷翔平投手(32)が7日(日本時間8日)、本拠地・レッズ戦に「1番・DH」で5試合ぶりに復帰。3打数無安打1四球でいきなりの完全復活とはならなかったが、左膝、右上腕などの状態不良から戻ってきた。21日ぶりの囲み取材では今季中の投手復帰断念を自らの口で語り、打者専念の覚悟を明かした。まだ体調が万全とはいかないが、決意の再スタートを切った。

 大谷が帰ってきた。初回先頭。5日ぶりにその名前がコールされると、球場は割れんばかりの歓声に包まれた。「久々だなと」。復帰初打席は今季15勝の右腕バーンズから左飛に倒れたが、存在感は別格だった。

 移籍後最長の60打席ノーアーチとなった翌日の3日(同4日)から4試合連続で欠場。左膝、右上腕、首周辺など全身に異変が起きていた。休養を取り、5日(同6日)に打撃練習を再開。「100%(の状態)というのはなかなかないと思う。(違和感は)主には膝と腕ですけど、プレーできる範囲内なのかな」と打者として出場するために最低限の状態にまでは回復。ロバーツ監督は「何より今日という日を問題なく終えられた。それだけで十分だと思う」とほほ笑んだ。

 ただ、結果はついてこなかった。第2打席から2打席連続で空振り三振。7回には四球を選んだが、3球目をファウルにした後に右腕をグルグルと回して気にするしぐさもあった。現状で不安のある動きには「加速に行く場面とストップ動作」を挙げたが、「振り方次第で改善できる範囲のことでもあるとは思うので。今まで自分がやってきたのと変えなければいけない部分もありますけど、引き出しの多さにつながるのかなと思ってます」。64打席本塁打なしという現実を受け入れ、磨き上げてきた打撃フォーム変更を迫られても前向きに変換。この柔軟性が強さなのだろう。

 体調不良によって今季中の投手復帰は断念することになった。21日ぶりの取材対応で「ほとんどの確率でそれはない。オフェンスの方に今は集中したい」と初めて自身の言葉で語った大谷。一時は8月30日(同31日)の投手復帰が計画され、2日前のブルペン投球まで行いながら頓挫したことに「残念でもありますし、そこも含めて今年1年間の反省点」と悔しい胸の内を吐露した。

 5連勝のチームは5年連続のナ・リーグ西地区優勝へマジック「8」とし、ポストシーズンも近づいてきた。「無理をして、打撃でも出られないことが一番嫌だという上(球団首脳)の判断だったと思うので。そこには従いたいなと。今季は打つ方でポストシーズンまで調整したい」と背番号17。リーグ史上初のワールドシリーズ3連覇に向け、24年と同じ“一刀流”で牙を研ぐ。(中村 晃大)