衆院比例選で座長案「サンラグ式」導入なら中小政党の議席増、自民は14議席減…読売試算
与野党でつくる「衆院選挙制度に関する協議会」で示された鈴木馨祐座長(自民党)の試案に、衆院比例選の議席配分方式としてサンラグ式の導入を検討することが盛り込まれた。
現行のドント式に比べて中小政党が議席を得やすくなる方式で、議員定数削減に反対する野党の批判を避ける狙いがあるとみられる。
読売新聞社は、分裂が決定的となった中道改革連合も含め、2月の衆院選の得票数を基にサンラグ式での議席配分を試算した。実際には比例名簿の登載者が足りず、自民が14議席を他党に譲るなどの結果が生じたが、各党が本来獲得するはずだった議席数を基に算出した。
その結果、自民が81議席から14議席減の67議席となり、減少幅が最も大きかった。このほか、中道改革は2議席、国民民主党も1議席それぞれ減った。
一方、いずれも議席を得られなかった、いのちの党(旧れいわ新選組)が6議席、日本保守党が4議席、諸派が1議席を獲得した。参政、共産両党は2議席、日本維新の会も1議席増え、中小政党の議席増が目立つ結果となった。
サンラグ式はチームみらいの提案を受け、座長試案に盛り込まれた経緯がある。自民、維新は比例選に絞った定数削減を目指しており、中小政党が議席を得やすいサンラグ式の導入を検討することで、過半数に満たない参院でみらいなどの協力を取り付ける思惑もあるとみられる。
鈴木氏は「比例を削減すれば、民意の反映が弱くなる。民意がより反映されるような比例制度を考える必要がある」と指摘する。ただ、定数削減に対する野党の反発は根強く、サンラグ式の検討についても「反対戦線を切り崩そうとしている」(国民民主幹部)と警戒の声が広がっている。
◆サンラグ式=各党の総得票数を1、3、5……と奇数で割っていき、計算して出た数が大きい順に議席を割り振る仕組み。1、2、3、4……と自然数で割っていくドント式に比べて、2番目以降の割る数が大きくなるため、大政党の2、3番目の計算値が低くなり、中小政党の1、2番目が優先して割り振られやすい。
