ネット掲示板の「みだらな誘い」に乗り、恐ろしい犯罪行為へと足を踏み入れた32歳の男。性欲と身勝手な欲望に溺れた犯行グループは、夜道で狙いを定めた女性たちの住居へと押し入った--。

【写真】この記事の写真を見る(2枚)

 当時、結婚も考えていた男はなぜ卑劣な強姦魔に成り下がったのか? 事件の発端を紹介。なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の1回目/続きを読む)


写真はイメージ ©getty

◆◆◆

事件の発端となった「ある掲示板」

 会社員の住谷真治(当時32)は1年前までトークアプリで知り合った外国人女性と付き合っていたが、「日本国籍を取りたがっている技能実習生の女性と結婚したい」と両親に相談すると猛反対され、その話は立ち消えになった。

 それ以来、女性とは風俗か援助交際でしか会う機会がなく、寂しい日々を送っていた。

 そんなとき、チラッと見たのがある掲示板だった。

〈女の子と一緒にいるんだが、一緒に遊ばないか?〉

 掲示板の投稿に連絡を取ってみると、どうやら3Pの誘いのようだった。

 ムラムラした住谷はこの呼びかけに了承。自宅に招き入れることにし、やって来たのが横山正志(同44)とミナと名乗る女性だった。

 ミナは20代と思しき女性で、横山がナンパした女性とのことだった。

「この子とするのは構わないが、金が要るんだよ」

「3Pじゃないのか?」

「いや、オレは抜きだよ」

 結局、住谷はミナと援助交際することになり、横山が見ている前で行為に及ぶことになった。

怪しい男からの「みだらな誘い」

 住谷はミナと連絡先を交換しようとしたが、横山が「またこの子と遊びたくなったら、オレに連絡くれればいいから」と言うので、横山とLINEのIDを交換することになった。横山の態度から、売春の斡旋で飯を食う女衒なのではないかと思った。

 それから何度か〈あの子と遊びたい〉と連絡したが、それには応じず、〈レイプに興味はないか?〉という連絡が入った。

〈興味がないと言えばウソになるけど……〉

〈それならやってみないか?〉

 住谷が仕事を終えて自宅に帰ってきた頃、横山が車で迎えに来た。車中で住谷は強姦のノウハウについてレクチャーを受けた。

「ターゲットは夜道を一人歩きしている女だ。気付かれないように家の近くまで尾行し、玄関を開けたところで押し入る。包丁を突きつければ、硬直して抵抗できないはずだ」

 横山の車には包丁、ガムテープ、アイマスク、タオル、軍手などが入った袋が用意されていた。

「オレは車を止める場所を探すから、お前が女を追跡しろ。部屋の中に押し入って、大人しくさせたらオレに連絡しろ。合流するから」

 しかし、その日は3時間以上も徘徊したが、手頃な女性が見つからなかった。日付が変わる頃、あきらめて帰ることにした。

「また明日やろう。午後7時に迎えに行く」

 翌日も同じように横山の車で夜の街を徘徊した。

「おい、あれはどうだ?」

 それが第1事件の被害者となるA子さん(同23)だった。A子さんはイヤホンで音楽を聴きながら歩いていたので、住谷が尾行していることに気付かなかった。

女性のアパートに侵入し…

 2階建てのアパートのらせん階段の下で、住谷は目出し帽をかぶった。A子さんが2階の自室を鍵で開けたところで包丁を突き付け、「静かにしろ、しゃべるなよ!」と言いながら、部屋に押し入った。

 口を手でふさいで大人しくさせようとしたが、激しい抵抗に遭った。A子さんは玄関先で暴れたため、包丁が手に当たり、左手の人差し指から出血するケガを負った。

 住谷はそれを見て包丁を手放してしまい、とにかく横山を呼んで2人がかりで強姦しようと仕切り直しした。

「もしもし、オレ今、らせん階段があるアパートの2階の部屋にいて……」

 その間もA子さんは激しく抵抗し、住谷はアイマスクを付けようとしたが、どうしても付けられなかった。

 そこで住谷はA子さんを床に押し倒し、馬乗りになって強引にキスをした。

「他言すれば家族ごと殺す」強姦動画を撮影、“同意書”まで書かせただけじゃない…同棲相手までケガをさせた「強姦グループ」の末路(令和7年の事件)〉へ続く

(諸岡 宏樹)