【パラ陸上】中西麻耶が現役引退へ「もう十分過ぎる程に手にすることができた」パラリンピック5大会連続出場の功労者 第2の人生についても言及
パラ陸上選手の中西麻耶選手が2日、自身のSNSで2026年シーズンでの引退を発表し、コメントを出しました。
中西選手は高校時代にソフトテニスでインターハイ出場した経験を持ち、2006年に勤務先の事故で右膝から下を切断。2007年に陸上を始めました。
翌年の北京パラリンピックに初出場し、100m、200mで入賞。その後は走り幅跳び(T64)に転向し、パラリンピックに計5大会連続で出場しました。さらに、2019年の世界パラ陸上では金メダルを獲得。走り幅跳び(T64)では、5m70cmの日本記録・アジア記録保持者です。パラ陸上の第一線で長年にわたって活躍を続けていました。
中西選手の引退試合は、10月3日に中西選手の地元・大分で開催される「第2回秋季陸上競技大会」となる予定。SNSでは、【ご報告】と題して、「2026年シーズンをもって、プロ陸上選手としての活動に一区切りをつける決断をしました。約20年間、競技を通じて多くの経験と出会いに恵まれました。これまでの感謝と、これからの決意を文章にしました。これまで支えてくださった皆様に、読んでいただけたら嬉しいです」とつづり、4枚にわたるメッセージを投稿しました。

▽以下、全文
この20年間、競技を始めた頃には想像もしていなかった景色を、数えきれないほど見せてもらいました。
競技で結果を残す事だけではなく、多くの方に応援していただき、企業やメディアの皆様との出会いを通じて、競技の枠を越えた様々な経験や機会にも恵まれました。
私が手にしたいと思っていたものの多くは、もう十分過ぎる程に手にすることができたと思っています。
だからこそ、最近は「陸上を辞めた後の自分」を考えることが増えました。
競技を離れた先に、まだ何も形になっていない自分の人生がある。
それが怖くて気付かないうちに陸上という場所にすがっていたのかもしれません。
年齢のこと、これからの環境のこと、そして自分の身体のこと。
いつまでも今と同じように競技を続けられるわけではないという現実にも向き合うようになりました。
40歳になった今、これからの人生を考えたとき、まだ新しい事に挑戦できる。
そう思えた今だからこそ、次の人生へ踏み出す決断をしました。
これまで何度も、できるか分からないことに向き合い、一歩踏み出してきました。
だから今度は、陸上という支えを手放して、まだみたことのない自分の人生へ飛び込んでみたいと思います。
ここまで歩んでくることができたのは、記録や結果だけではなく、私という存在を信じ、可能性を一緒に見つけ、広げ、社会へ届ける機会を作ってくださった皆様がいたからです。
競技を通じて出会ったすべての方々、支えてくださった企業の皆様、メディア関係者の皆様、競技関係者の皆様、そして応援してくださった皆様との出会いは、私にとってかけがえのない財産です。
心より感謝しています。
私の競技最後のレースは、10月3日に地元・大分県で開催される「第2回秋季陸上競技大会」を予定しています。
21歳の事故から始まった新しい人生の中で、パラ陸上と出会い、約20年間、競技者として挑戦することができました。
最後の一日も、これまで支えてくださった皆様への感謝を胸に、私らしく競技場に立ちたいと思います。
そして競技場を出たその先から、また新しい挑戦を始めます。
これから先、どんな人生になっていくのか、私自身もまだわかりません。
でも、分からない未来だからこそ、面白い。
これまで本当にありがとうございました。
これからも、中西麻耶らしく、新しい人生に挑戦していきます。
心より感謝を込めて。
中西麻耶