「胃ポリープ」ができる原因・できやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!

吐き気や骨髄抑制、脱毛、手足のしびれなど、胃がんの抗がん剤治療で生じやすい主な副作用とその対処法を解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「胃がんで使用する抗がん剤」の副作用はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)

日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は消化器外科、消化器内科、産業医を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、永仁会病院に勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。

「胃がん」とは?

胃がんは、胃の壁の内側にある粘膜の細胞ががん細胞へと変化し、無秩序に増殖する病気です。初期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると胃の壁の奥深くまで浸潤し、リンパ液や血液の流れに乗って、近くのリンパ節や肝臓、肺、腹膜など他の臓器へ転移することがあります。 日本人は以前から胃がんが多い傾向にありましたが、その大きな原因の一つとして挙げられるのは、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染です。その他にも、塩分の多い食事や喫煙、過度の飲酒、野菜や果物の摂取不足といった生活習慣も発症リスクに関与していると考えられています。 近年では検診の普及やピロリ菌の除菌治療が進んだことで、死亡率は減少傾向にありますが、依然として日本人に多いがんの一つであることに変わりはありません。治療法はがんの進行度(ステージ)によって異なり、内視鏡治療や手術、そして今回詳しく解説する薬物療法(抗がん剤治療)などが選択されます。

胃がんで使用する抗がん剤の副作用

吐き気・嘔吐

抗がん剤が脳の嘔吐中枢を刺激したり、消化管の粘膜を傷つけたりすることで、吐き気や嘔吐が起こることがあります。症状の出方は薬剤によって異なりますが、投与当日から数日後に強く現れることが多いです。近年では、吐き気止めの薬が非常に進歩しており、抗がん剤の点滴前から予防的に制吐剤を使用することで、かなり症状をコントロールできるようになってきました。それでも食事が摂れないほど辛い場合には、点滴による水分補給などを行いながら、症状が落ち着くのを待ちます。

骨髄抑制(白血球減少など)

骨髄抑制とは、血液を作る工場である骨髄の機能が低下し、白血球や赤血球、血小板などの血液成分が減少してしまう副作用です。特に白血球の一種である好中球が減少すると、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、感染症にかかりやすくなるため注意が必要です。自覚症状がないことが多いですが、発熱や悪寒などがある場合は速やかに医療機関へ連絡する必要があります。定期的な血液検査で数値をモニタリングし、減少が著しい場合には、白血球を増やす注射を使用したり、次回の抗がん剤投与量を調整したりします。

脱毛

抗がん剤は毛母細胞のように活発に分裂する細胞にも影響を与えるため、髪の毛や眉毛などの体毛が抜けることがあります。すべての抗がん剤で起こるわけではありませんが、タキサン系などの特定の薬剤を使用する場合に頻度が高くなります。通常、治療開始から2~3週間後くらいから抜け始めますが、これは一時的なものであり、治療が終了すれば数ヶ月で再び生えてくることがほとんどです。治療中は帽子やウィッグを使用するなどして、頭皮を保護しながら生活上の工夫を行うことが大切です。

末梢神経障害(手足のしびれ)

特定の抗がん剤、特にプラチナ系やタキサン系の薬剤を使用すると、手先や足先にしびれや痛み、感覚の鈍さといった末梢神経障害が現れることがあります。ボタンがかけにくい、文字が書きにくい、冷たいものに触るとピリピリするといった症状が見られることもあるため注意しましょう。この副作用は、薬の投与回数が増えるにつれて蓄積し、徐々に症状が強くなる傾向があります。症状がひどくなると歩行困難など日常生活に支障をきたすこともあるため、生活への影響が大きい場合は、薬剤の減量や変更、または休薬を検討します。

倦怠感(だるさ)

治療中は、なんとなく体がだるい、疲れやすいといった倦怠感を感じることが多くあります。これは抗がん剤そのものの影響だけでなく、吐き気や食欲不振による栄養不足、貧血、精神的なストレスなど、様々な要因が重なって起こると考えられています。無理をして活動しようとせず、体の声に耳を傾けて十分に休息をとることが重要です。一日の中で活動する時間と休む時間のメリハリをつけ、ご家族や周囲の方のサポートを受けながら、体力を温存する生活スタイルを心がけてください。

「胃がんの抗がん剤」についてよくある質問

ここまで胃がんの抗がん剤などを紹介しました。ここでは「胃がんの抗がん剤」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

胃がんステージ4になるとどんな抗がん剤を投与しますか?

齋藤 雄佑 医師

ステージ4の胃がん治療では、がんを完全に取り除くことよりも、がんの進行を抑えて生存期間を延ばし、生活の質(QOL)を保つことが主な目標となる事が多いです。治療方針を決定する際には、まずHER2タンパクの発現状況を確認します。HER2が陽性の場合は、トラスツズマブという分子標的薬を従来の抗がん剤(フッ化ピリミジン系+プラチナ系)に上乗せして使用します。HER2が陰性の場合は、ニボルマブやペンブリズマブなどの免疫チェックポイント阻害薬と従来の抗がん剤を併用する治療法が第一選択となることが多いです。 患者さんの年齢や体力、持病の有無などを総合的に判断し、最も効果が期待でき、かつ副作用に耐えられる治療法を主治医と相談しながら決定していきます。また、抗がん剤が非常によく効いてがんが小さくなった場合には、コンバージョン手術と呼ばれる手術が可能になるケースも稀にあります。

まとめ

胃がんの治療は日々進歩しており、特に薬物療法においては分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場によって、選択肢が大きく広がっています。抗がん剤治療には副作用の不安がつきものですが、副作用を抑える支持療法も発達してきており、以前よりも苦痛を軽減しながら治療を継続できるようになってきました。 大切なのは、ご自身の病状や治療の目的を正しく理解し、主治医や薬剤師、看護師とよくコミュニケーションを取ることです。副作用や生活上の不安があれば遠慮なく相談し、自分らしい生活を保ちながら納得のいく治療を受けていただくことを願っています。そして、何より早期発見が重要ですので、定期的な検診を受けることを強くおすすめします。

「胃がん」と関連する病気

「胃がん」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

消化器系

胃潰瘍

慢性胃炎(ピロリ菌感染症)

逆流性食道炎胃ポリープ

胃の不調が続く場合は、これらの病気の可能性もありますが、自己判断せずに内視鏡検査を受けることが大切です。

「胃がん」と関連する症状

「胃がん」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

みぞおちの痛み(心窩部痛)

吐き気や嘔吐

食欲不振

体重減少

初期の胃がんでは症状がないことが多いですが、進行するとこうした症状が現れることがあります。

参考文献

胃癌診療ガイドライン2021年 第6版

がん情報サービス 胃がん