「健康な人」と「不健康な人」が一発でわかる…肩こり、腰痛、慢性疲労の「本当の原因」を見抜く"10秒無料診断"
※本稿は、高林孝光『しゃがめない人は不健康になる――日本人の9割は正しくしゃがめない』(自由国民社)の一部を再編集したものです。

■お金をかけず10秒で健康状態を知る方法
「たったそれだけで何がわかるんですか?」
私が患者さんに「10秒でいいので、その場でしゃがんでみてください」とお願いすると、多くの方が不思議そうな表情を浮かべながらこのようにおっしゃいます。しかし、その表情は10秒後にはまったく違った驚きの表情に変わっています。
なぜなら、かかとを地面につけたまま、手を使わずにしゃがんでみる。この動作を行うだけで、あなたも認識できていなかった、あなたの健康状態のほぼすべてが明らかになってしまうからです。血液検査のように採血する必要もありません。レントゲンやMRIのように高価な機器も必要ありません。病院に行く必要すらありません。今すぐ、その場で、たった10秒あればできるのです。
では、具体的に何がわかるのか。骨盤後傾、あご出し、猫背、不良姿勢、O脚、スポーツ障害。これらすべてが、たった一度しゃがむだけで大体まとめて説明できてしまいます。これは誇張ではありません。
私は長年、運動器検診に携わってきました。子どもたちの健康状態をチェックするなかで、さまざまな症状を見てきました。
■「正しくしゃがめない」健康リスク
しゃがめない子、しゃがむと痛みが生じる子、前屈ができない子、不良姿勢の子、側弯症(そくわんしょう)の子……細かくいえばキリがありません。最初は、これらは一つひとつ別の問題だと思っていました。
しかし、ある日突然、すべてがつながっていることに気づいたのです。点と点が線でつながり、一つの大きな真実が見えてきたような感覚でした。
これらの症状は、すべて根本的に同じ原因から生じていたのです。その原因こそが、「正しくしゃがめない」ということなのです。従来の健康チェック方法と比べると、「しゃがむ」という健康診断ツールがいかに優れているのかがわかります。
血液検査であれば数日待たなければ結果が出ません。しかも、わかるのは血液中の成分だけです。レントゲンであれば骨の状態しかわかりません。MRIは高額で、そもそも気軽に受けられるものではありません。

それに対して、「しゃがむ」というチェック方法は、誰にも等しく、わずか10秒で可能です。しかも、「診断料」は一切かかりません。器具も必要ありませんからどこでもできます。そして何より、骨だけでなく、筋肉、関節、姿勢、バランス、柔軟性、そして将来起こりうる健康リスクまで、すべてが一度にわかるのです。
■「かかとが浮く人」は骨がヨボヨボに
これほど簡単で、これほど包括的で、これほど正確な健康チェック方法が、他にあるかと聞かれれば、少なくとも私の知識のなかには存在していません。「正しくしゃがめるかどうか」。もっと言えば、「しゃがんだときに、かかとが地面につくかどうか」、これだけで、あなたのかかとの健康状態がわかります。

かかとが浮いている人は、日常生活でかかとに十分な刺激が入っていません。その結果、骨が弱くなり、筋力が低下し、血流が悪くなっているのです。しゃがんだときに、身体がまっすぐか、それとも歪んでいるか。これだけで、あなたの筋肉バランス、骨格の状態、そして将来起こりうる不調がわかります。
後ろに倒れそうになる人は、骨盤が後傾しています。左右に傾く人は、筋肉のバランスが崩れています。しゃがんだときに、脛(すね)の前に痛みがあるかどうか。
これだけで、あなたの転倒リスクがわかります。痛みがある人は、脛の前の筋肉(前脛骨筋)が弱っており、つまずきやすく、転倒のリスクが高いのです。そして、これらすべてが「しゃがむ」という行為を通して、たった10秒でわかるのです。
■「自分はしゃがめる」と自信満々でも…
医師が診察室で患者さんの健康状態を把握するために、問診、触診、聴診、血液検査、画像検査と、さまざまな検査を行います。それでも、全身の健康状態を正確に把握するには、多くの時間と、なによりお金がかかります。
しかし、「しゃがむ」という動作を見るだけで、医師でも見抜けない健康問題が見えてきます。レントゲンには骨しか写らず、運動機能の問題は画像には映りません。血液検査では筋肉のバランスはわかりません。しかし、しゃがむ動作には、すべてが現れるのです。
私の治療院に来る患者さんの約9割が、自分では「しゃがめる」と思っています。しかし、実際にしゃがんでもらうと、かかとが浮いていたり、手を使ってバランスを整えなければしゃがめなかったり、しゃがもうとして身体が大きく歪んでいたりします。そして、その人たちのほぼ全員が、何らかの健康問題を抱えているのです。
これらの症状を訴える患者さんに「しゃがんでみてください」とお願いすると、ほぼ例外なく正しくしゃがめません。そして、正しくしゃがめるようになるトレーニングを続けることで、これらの症状が驚くほど改善していくのです。
■整体でも治らない肩こりが2週間で改善
ある40代の女性患者さんは、長年の肩こりに悩まされていました。
マッサージに通っても、整体に通っても、一時的には楽になるものの、すぐに元に戻ってしまう。そこで、しゃがんでもらったところ、案の定、かかとが浮き、身体が大きく後ろに傾いていました。この女性に、かかと刺激トレーニングを続けてもらったところ、わずか2週間で肩こりが劇的に改善されました。

「まさか、しゃがめないことと肩こりが関係しているなんて」と、彼女は驚いていました。60代の男性患者さんは、長年の腰痛に悩んでいました。整形外科で検査を受けても「加齢による変化」と言われ、根本的な解決策が見つかりませんでした。しかし、しゃがみ方をチェックすると、かかとが浮き、骨盤が後傾していることがわかりました。
正しくしゃがめるようになるトレーニングを3カ月続けることで、腰痛がほぼ完全に解消されたのです。たった10秒のチェックで、これだけのことがわかり、これだけの改善が可能なのです。
■いつでもどこでも試せるセルフチェック
血液検査や画像検査で異常が見つからなくても、慢性的な不調を抱えている人は大勢います。そういう人たちの多くが、「しゃがむ」というチェックで初めて、自分の身体の問題に気づくのです。
しかも、この方法の素晴らしいところは、「誰でも、いつでも、どこでも」できること。健康診断のように1年に1回ではなく、毎日でもチェックできます。
自宅でも、職場でも、外出先でも、たった10秒あればどこでもできてしまうのです。そして、改善の効果も早く現れます。一度だけでも構いません。ぜひ今すぐ、その場でしゃがんでみてください。
かかとを地面につけながらしゃがめているでしょうか。身体はまっすぐでしょうか。脛の前に痛みは出てきませんか。たった10秒のチェックが、あなたの健康リスクを大きく改善してくれるのです。
----------
高林 孝光(たかばやし・たかみつ)
アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長、柔道整復師
治療家(鍼灸師・柔道整復師)として延べ10万人以上を施術。バレーボールのJOCジュニアオリンピックカップ東京代表トレーナー、車椅子ソフトボール日本代表のチーフトレーナーを務めるなど、悩みをかかえるアスリートたちを治療。日本テレビ系列『ヒルナンデス!』では、肩こりの特集で全国の6人の治療家の1人に選ばれる。テレビ東京系列『追跡LIVE! SPORTSウォッチャー』では、アスリートのケガにくわしい専門家として解説。フジテレビ系列『ホンマでっか!?TV』では、運動機能評論家として紹介されるなどメディア出演多数。
----------
(アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長、柔道整復師 高林 孝光)
