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 7月24日に劇場公開されたアニメ「映画ちいかわ 人魚の島のひみつ」の興行収入が100億円を突破したと23日、同作の製作委員会が公式X(旧ツイッター)で発表した。到達日時は明かしていないが、公開30日目の前日22日に大台を超えたとみられる。

 試写会を行わないなど、大規模な宣伝もなかった。テレビアニメは放送中だがフジテレビ「めざましテレビ」の一コーナーで、爆発的なヒットは難しいとみる声あった。一方でキャラクターグッズが大人気。初の劇場版となる今作の興収も注目を集めていた。

 「ちいかわ」はイラストレーターのナガノさんが2017年にSNSに投稿したイラストを基に20年に漫画化。主人公ちいかわ、友達のハチワレ、うさぎらの日常を描く。

 今作はその中の「セイレーン編」が原作で、ある島に招かれたちいかわ一行がセイレーンという人魚の怪物を討伐することになる。ただその島の住民にもある秘密があり、原作で最も闇が深いエピソードと言われている。

 映画コメンテーターの有村昆氏(50)は今作について「子供には子供の、大人には大人の見方がある。二重構造になっている。また、島民、セイレーン、ちいかわと、どの目線で見るかで物語の解釈も変わってくる」と指摘。「友情とは、永遠の命とはというテーマも込められていて、観賞後に胸が苦しくなるほど」とクオリティーの高さについて語る。加えて「現代はレビュー文化」だとし、「SNSなどに投稿された感想を読んで、ちいかわに興味がなかった層が“そんなに凄い内容なら見てみたい”と劇場に押しかけるようなっている」とヒットを分析する。

 100億円突破は「鬼滅の刃」などと比較すると速くはないが、「ジワジワきた方がロングランヒットになる。“国宝”と同じようになるのではないか」と有村氏。昨年公開で最終興収が209億円となった「国宝」が100億円を超えたのは公開73日目。「国宝」と同様に口コミが集客につながってきている。このまま“国宝級の大ヒット”になるか注目だ。

 《2トップは鬼滅》アニメ映画の歴代興収2トップは劇場版「鬼滅の刃」の2作品。「無限列車編」(20年)は407・5億、「無限城編 第一章 猗窩座再来」(25年)は403・6億円を叩き出した。そのほか「千と千尋の神隠し」(01年)で316・8億円などジブリ5作品、「君の名は。」(16年)で251・7億円など新海誠監督作品3タイトルが興収100億円を突破している。近年は「名探偵コナン 黒鉄の魚影」(23年)が138・8億円を記録して以降、毎年公開されるコナン映画全てが100億円を超えている。