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美容室やネイルサロンなどで相次ぐ無断キャンセルや直前キャンセルをめぐり、店舗側がキャンセル料の請求を弁護士に依頼するケースが急増している。

キャンセル料の督促・回収サービス「ノーキャンドットコム」が、美容サロンから寄せられた約6万5000件の依頼データを集計したところ、年間の請求依頼件数は2022年から3年で約4倍に増えていた。

同サービスが8月20日までに調査結果を明らかにした。

年別の請求依頼件数は、2022年の5045件から2025年には1万9548件に増加。2026年も8月10日までに1万4556件に達しており、年換算では約2万2000件のペースとなっている。

サービスを運営する北周士弁護士は弁護士ドットコムニュースの取材に「かつては『請求しても仕方ない』という諦めが業界の常識でしたが、この4年でサロン側の意識にキャンセル料の請求という選択肢が生まれつつあるのだと思われます」と話す。

美容業界から「想像をはるかに超える」依頼

同サービスに先立ち、北弁護士は2019年に飲食店向けのキャンセル料回収サービスをスタートした。

すると、美容院からも複数の問い合わせが寄せられたため、2020年から美容院やサロン向けにも本格的にサービスを開始。「想像をはるかに超えるご依頼をいただく形となりました」(北弁護士)という。

北弁護士によると、2019年12月24日から2026年8月10日までの累計は6万5107件で、請求総額は約5億8300万円にのぼる。依頼した美容関連事業者は3050事業者(店舗数ベースで3583店)だった。

1件あたりの平均請求額は8960円で、中央値は6600円。なお、集計対象は店舗が実際に請求を依頼した案件のみで、請求に至らず泣き寝入りしたケースは含まれていない。

北弁護士は、無断キャンセルや直前キャンセルについて「材料の仕入れや施術枠の確保といった実費に加え、その時間に入れられたはずの他のお客様の機会を奪う実損」と指摘する。

店舗側には、予約時にキャンセルポリシーが表示される導線を整備し、予約記録を保存しておくことを推奨。利用者側にも、行けなくなったときは必ず事前に連絡し、どうしても連絡できなかった場合には、事後速やかに連絡するよう呼びかけている。