日経平均株価が史上最高値圏を推移し、世間が投資ブームに汸く2026年。明るいニュースの裏側で、密かに増殖しているのが悪質な投資詐欺だ。


 医師や経営者、弁護士など、本業で圧倒的な成果を出し、数千万円の年収を誇る人々。彼ら高収入層ほど詐欺のターゲットにされ、全財産を失う悲劇が後を絶たない。


 米国株投資スクールFFCの代表講師であり、自身も32歳でダブルFIREを達成、現在3億円規模の資産を運用する"ライオンじゅんさん"こと金盛潤一氏は、稼げる人ほど金融の基本原則を見失う心理的な罰があると語る。




「優秀で稼げる人」ほどポンジスキームに引っかかる



――本業で優秀な結果を出している高収入層なら、怪しい話には骙されない気がします。なぜ詐欺的な案件に全額を投じてしまうのでしょうか。



 世間一般では、高収入であることと金融リテラシーの高さが比例すると考えられています。しかし、実際はまったく別物です。



 本業で年収数千万円を稼ぐ方は、毎日の業務に忙殺されています。最前線で働き続けているため、金融市場歴史投資の基礎をじっくり学ぶ時間がありません。そこに「自分はこれだけ稼いでいる優秀な人間だ」と自負する特有のプライドが重なります。



詐欺を働く人間は、そうしたエリートの心理を巧みに突いてきます。



ゴルフ場や高級ラウンジなどで「選ばれたあなただけに特別な案件を持ってきた」と囁かれると、普段は論理的な経営者や医師でさえ、特別感をくすぐられて優越感に浸ってしまいます。



 さらに問題なのは、彼らには潤沢な資金がある点と、本業での成功体験が裏目に出る点です。ビジネスの世界では、リスクを取って一極集中で勝負した結果として今の地位を築いた方が多い。



 そのため、投資の世界でもコツコツ分散投資をするより、未公開株や月利数パーセントを謡うプライベートファンドに数千万円を「オールイン(全額投資)」し、手っ取り早く資産を倍増させようと目論みます。



 実際、自転車操業で資金を集めるポンジスキームの被害者の多くは富裕層です。これまで順調に支払われていた分配金が、2025年夏に突如としてストップし、トラブルが表面化したファンドの事例がありました。



 このケースでも、被害額の大部分を占めていたのは、手元資金を過信して全額を投じてしまった高収入のビジネスパーソンたちでした。




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