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生成AIの普及やデータセンター需要の拡大を背景に近年急成長を続けているのが、こうした電子機器に不可欠な「半導体産業」です。富山県内でもその波に乗ろうと大規模な投資が進んでいますが、課題も見えてきています。吉田記者が現場を取材しました。

KOKUSAI ELECTRIC砺波事業所 野上克明所長
「こちらになります。こちらが新たに取得予定の土地になります」

半導体の形成に必要な薄い膜をつける装置などの開発・製造に強みを持つ半導体製造装置メーカー「KOKUSAI ELECTRIC」。県内でも富山市と砺波市に拠点を持ちますが、今年4月新たに砺波市の事業所に隣接する土地およそ4万3000平方メートルをおよそ10億円かけて取得する計画を明らかにしました。

KOKUSAI ELECTRIC砺波事業所 野上克明所長
「生産や研究開発など、幅広く用途を考えていきたい」

高市首相
「行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、こうした技術を有する方々の社会実装、新たな市場獲得の挑戦を全力で後押ししてまいります」

政府は6月、17の戦略分野について2040年度までに官民で総額370兆円を超える投資を想定した計画をとりまとめました。その柱とされるのが半導体です。

国の後押しも背景に、県内の半導体関連の企業も事業の拡大を進めています。砺波市に大規模な用地を取得する「KOKUSAI ELECTRIC」の塚田和徳社長は、今年5月の会見で富山県への期待を口にしました。

KOKUSAI ELECTRIC 塚田和徳社長
「人材の獲得についても富山の立地は魅力的。北陸地方の工科系の大学卒業生を誘致・採用する上で非常に魅力的な立地条件」

急速に拡大する半導体産業において課題とされるのが、次世代を担う「人材の確保」です。電子機器やIT関連の企業が加盟する民間団体がおととしまとめた統計では、主要半導体企業9社が今後10年間で必要とする半導体人材は実に「4万人以上にのぼる」とされています。北陸経済研究所の米屋信弘主任研究員は「産業が成長を続けるなか、各社が優秀な人材確保するべく争奪戦状態になっている」と指摘しています。

人材獲得競争はすでに県内でも始まっています。先月富山県立大学で行われた特別講義。講師を務めたのは、魚津市に本社がありイスラエルの半導体受託生産会社が出資している日本法人「タワーパートナーズ セミコンダクター」の現役社員です。

タワーパートナーズ セミコンダクター社員
「AIに必要なデータセンターのために、半導体の需要が非常に大きくなっています…」

経済産業省は先月、この会社におよそ1600億円という巨額の助成を行うと明らかにしました。会社は、魚津市の工場のそばに今後5年間でおよそ6000億円を投じて、光通信用の半導体を量産する新たな工場を建設する計画です。新たに数百人規模の雇用も行う方針で、地元人材の獲得を視野に県内の大学で講義を行っています。この日は県立大出身の若手社員も教壇に立ち、業界の魅力を語っていました。

富山県立大 学生
「今の時代、半導体は主要な製品となっているので、それを一から考えて作っていくというのはロマンがある。魅力に感じています」
富山県立大 学生
「現場の人の話というのは生で聞いてわかることもある。本とかネットでは得られないものもあり、とても良い」「大学院に行きたいと思っているが、その過程で必要な情報とかが少しでも掴めたと思いとても良かった」

タワーパートナーズ セミコンダクター 砺波デバイス技術課 藤田宜久課長
「労働人口が減っていく中で人材確保が厳しい状況にあるので、将来の富山・日本の半導体を担うような人材に育つような人が出てきたらというのが非常に期待しているところ」

県は今年3月、庁内に半導体の人材確保などを推進する専門チームを設けました。半導体に関わる地元の優秀な人材をどう確保するか、官民一体となった取り組みに注目が集まっています。