アメリカ全土にナンバープレート追跡用の監視カメラネットワークを構築しているFlock Safety(Flock)が、「監視カメラ映像が警察官によるストーキングに悪用されていた」などのスキャンダルを受けて、不正利用を防ぐための対策を表明しました。

Flock Updates Privacy, Accountability, Security, and Transparency Safeguards

https://www.flocksafety.com/blog/flock-guardrails-address-lpr-privacy-concerns-and-police-transparency

What’s Changing at Flock: Strengthening Privacy, Security & Accountability - YouTube

Flock unveils changes after Post report on police misuse of camera network - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/technology/2026/08/13/flock-unveils-changes-after-post-report-police-misuse-its-network/

Flock Safety tries to curb police abuse of its surveillance cameras after scandals | Technology | The Guardian

https://www.theguardian.com/technology/2026/aug/13/flock-safety-police-abuse-surveillance-cameras

Flockのナンバープレートスキャン情報は、法執行機関によって月間200億回参照されていますが、その中で警察官が私的にストーキング目的に悪用する事態が発生するなど、安全性の問題が指摘されています。

警察署長が「Flock」のナンバープレート追跡システムを使って元恋人をストーキングしていたことが判明 - GIGAZINE



問題を受けて、Flockはこれまで30日間としていたデータの保存期間を、初期設定で7日間に短縮することを決定しました。これは、大多数の捜査が7日間あれば完了しているためで、例外的に長期間を要するケースのために「証拠モード」が導入されます。すでに利用中の顧客については、民主的な承認を経て決定された現状の保存期間が維持されることになります。保存期間をFlock推奨の7日間にする顧客には「証拠モード」を無償で提供するとのこと。

また、データを共有するにあたって「盗難車両」「行方不明者」「暴力犯罪関連」など、アクセスを認める種別を細かく選択できる「違反種別フィルタリング」が導入されます。これによって、「移民取り締まりに利用しようとするアクセスは認めない」という使い方が可能になる一方、方針が一致する分野では複数自治体が連携して対応することができます。

Flockのギャレット・ラングレーCEOはワシントンポストの取材に対し、「Flockとしては地方自治体が自主的に不正利用防止機能を導入することを期待していたので、(Flock側から)義務付けることは控えていた」というスタンスを示し、そうはならなかったためFlockが働きかけることになったと明らかにしました。

ニューヨーク大学ロースクールのマックス・アイザックス氏はFlockの方針転換を「喜ぶべきこと」とした上で、「最初からシステムをそのように設計しておくべきだった」と指摘。また、「この種の安全策は法律で義務付けられるべきもので、どこでも標準であるべきことを、たった一社に依存して実施させているというのは時代に逆行しています」と、疑問を呈しています。

なお、Flockは大手の独立系セキュリティ会社であるBishop Foxに、製品および機能の徹底検証を依頼していて、結果とそれを受けた是正措置について2026年9月に公表予定だとのことです。