ミッドシップなら…こんな感じ?

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謎のスポーツカー登場

 7月下旬の富士スピードウェイにて、真っ黒なスポーツカーが走行していることがSNSにて報告されました。なんと、その投稿は、わずか1週間強ほどで、740万以上のインプレッションを出すほど注目されました。

 そこで、気になるのは、この真っ黒なクルマが何か。ということです。低く構えたスタンスの2ドアクーペで、前後に大きなブリスターフェンダーを備え、リヤにはウイングまでを載せています。そして、そのヘッドライトを含んだ顔つきは、誰がどう見ても、「ヤリス」そのもの。

【画像】超カッコイイ! これがトヨタ「“ミッドシップ”スポーツカー」!?です! 画像で見る(43枚)

 また、フェンダーなどの外装には、小さな白いビスのようなもので固定されているようです。

 ここから予測できることは、「トヨタが開発しているクルマ」であるということ。ただし、量産モデル向けなのか、それともWRCカーなどの競技専用車なのか、はたまた先が何も決まっていない技術的な先行開発など、その可能性はいくつも考えられます。

春に見つかった謎のWRCカーとの関係は?

 ちなみに、今年の春先には、欧州にて、やはり「ヤリス」のような2ドアクーペの開発車両が見かけられています。欧州のクルマは、赤と白、黒をモザイクにしたカラーリングで、タイヤが大きく、車高も高いオフロード仕様で、WRCカーのプロトタイプと目されるようなルックスでした。

 この欧州のWRCカーのようなクルマと、今回の富士スピードウェイで見つかったクルマは、なにか関係があるのでしょうか。

 もしも、トヨタが新しいスポーツカーをリリースして、その新型スポーツカーをベースにしたマシンをWRCに投入するというのであれば、この2台は深い関係があると言えます。富士スピードウェイを走った黒いクルマが市販のための開発車であり、欧州のクルマがWRCカーの開発車と見なすことができるからです。

 そういう意味では、今回、富士スピードウェイで見つかった黒いクルマは、市販モデルのための開発車である可能性が高まります。

トヨタの次なるスポーツカーとは?

 もしも、今回の富士スピードウェイを走行した黒いスポーツカーが、なんらかの新型車であれば、どのようなクルマになるのでしょうか。

 まず、富士スピードウェイを走った黒いクルマの特徴は、2ドアクーペというだけでなく、「フロント部が短く、ボンネットに大きなダクトがある」「後輪のブリスターフェンダー部に、空気取り入れ口のようなものが見える」「後席部分が覆われており見えない」ということです。

 この写真から言えるのは、まず「水平対向エンジンを搭載するFRモデルではない」ということです。ボンネットが短すぎるからです。となれば、次期「GR 86」ではないことは確実でしょう。

 ただし、エンジンの搭載位置は、かなり微妙です。エンジンをフロントに横置きするFFプラットフォームにも、後席部分に載せたミドシップにも、どちらの可能性があるように思えるからです。とはいえ後輪の大きなダクトを見れば、ミドシップの可能性の方が大きいかもしれません。

 ミドシップであれば、2025年の東京オートサロンに登場した「GRヤリスMコンセプト」を彷彿させます。

 ハッチバックの「GRヤリス」をベースに、エンジンを後席に移動させたミドシップ4WDマシンです。その中身を使って、2ドアクーペに仕立てたマシンが、今回の富士スピードウェイで見つかった謎のクルマと推測することもできます。

 もしもミドシップのスポーツカーであれば、トヨタが80年代から90年代に販売していた「MR2」の復活そのものと言えるでしょう。新世代のMR2が4WDとなって復活し、WRCへも参戦するというストーリーを期待することができます。

 ミドシップでなければ、また別の期待が高まります。それが「セリカ」の復活です。今でこそ、トヨタのスポーツカーの代名詞はGR86や「GRスープラ」になっていますが、もともとの大看板は「セリカ」でした。

 ラリーやレースでの活躍もセリカからでしたし、スープラもセリカの派生モデルから生まれています。

 1960年代から2000年代にかけて、トヨタの身近なスポーツカーと言えば「セリカ」がナンバー1だったのです。GR86も、漫画「頭文字D(イニシャルD)」のヒットが先になければ、セリカと名乗っていたのではないでしょうか。

 そういう意味で、トヨタがコンパクトなスポーツカーを新たに作るのであれば、セリカというビッグネームを再利用する可能性は、非常に大きいと言えます。

 また、ミドシップのMR2であった場合、乗員は2名になりますから、利便性は4人乗車できるセリカの方が売れるでしょう。そのために販売数もセリカの方が多くなりますから、ビジネス的にも成立しやすいはずです。

 どちらにせよ、今回の富士スピードウェイを走っていた車両は、まだまだ先行開発という段階のように思えます。

 駆動方式もミドシップなのかFFなのかは、決まっていないのかもしれません。もう少し、内容が定まっているのであれば、今回のように人目に付くところを走らせることもないはず。

 逆に、チラッと見せて、市場の反応を確認していると考えることもできます。

 ということは、MR2なのかセリカになるのかは、市場の反響次第かもしれません。市場の声に注目しているトヨタの開発陣に向けて、ぜひとも声をあげてみましょう。