コンパイラ「GCC」の開発チームがAI生成コードの受け入れポリシーを公開、15行以上のAI生成コードは受け入れ拒否

AIによるコード生成が一般的になりつつありますが、オープンソースプロジェクトでは「AI生成のプルリクエストが大量に送りつけられてメンテナーが疲弊する」という事態も発生しています。新たにオープンソースのコンパイラー「GNU Compiler Collection(GCC)」の開発チームがAI生成コードの受け入れポリシーを公開しました。
GNU Compiler Collection - AI Policy - GNU Project
GCC Compiler Bans AI Code Contribution But Sensibly
https://itsfoss.com/news/gcc-bans-ai-code/
GCCのAIポリシーは2026年7月29日に採択されました。AIポリシーには「LLMで生成されたコンテンツを含む法的に重要な貢献」もしくは「LLMで生成されたコンテンツから派生した法的に重要な貢献」をすべて拒否すると明記されています。
GNUのメンテナー向けガイドラインを確認すると、「法的に重要な貢献」は「約15行を超えるコードやテキストの貢献」と定義されており、15行を超える貢献は著作権の対象となります。つまり、GCCでは15行を超えるAI生成物を拒否する方針となったわけです。

一方で、「法的に重要な貢献」の定義を満たさないコードやテキストであれば受け入れ対象となります。ただし、AIの成果物には「Assisted-by:」というAIを用いたことを明確にするタグを付与する必要があります。また、例外としてテストケースではAI生成物が受け入れられます。
AIの成果物に「Assisted-by:」を付与するという仕組みはLinuxカーネルの開発プロジェクトでも採用されています。
Linuxカーネルで「AIが生成したコードのすべての行、およびそれに起因するバグやセキュリティ上の欠陥の法的責任」を提出した人間がしっかりと負うことに - GIGAZINE

by Mike Cohen
なお、Linuxカーネル開発プロジェクトの場合はAIを用いたセキュリティスキャンシステム「Sashiko」を導入するなど、開発にAIを積極的に取り入れる姿勢が見られています。プロジェクト参加者の中には「セキュリティスキャンであってもAIを活用するべきではない」という意見を持つ者もいますが、リーナス・トーバルズ氏はAIを利便性の高い技術として取り入れる姿勢を示しています。
リーナス・トーバルズが「LinuxはアンチAIではない」「気に入らないならフォークすればいい」などLinuxカーネル開発におけるAI利用について意見を述べる - GIGAZINE
