2回無死、本塁打を放った細川(55)をベンチで迎える坂本(中央)らナイン(カメラ・池内 雅彦)

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マイナビオールスターゲーム2026 全セ5―7全パ(28日・東京ドーム

 「マイナビオールスターゲーム2026」第1戦が28日、東京Dで行われた。全セを指揮する阪神・藤川球児監督(46)から打順編成を一任された巨人・坂本勇人内野手(37)は「1番・DH」でサプライズ出場。2打数無安打で交代も自身5年ぶりの夢舞台でファンを沸かせた。試合は、全パが両軍計5発が飛び出した空中戦を制し4連勝。通算成績を94勝81敗11分けとした。MVPは4安打2打点の日本ハム・万波が獲得した。第2戦は29日に富山市民球場で行われる。

 クライマックス級のオープニングだった。プレーボールが間近に迫った午後6時26分。全セのスタメン発表で「1番 指名打者 坂本」がコールされると、東京Dの12球団ファンが大歓声を上げた。「指揮官・坂本」は、自らを1番打者に“指名”。用意していたサプライズは、「選手・坂本」の起用法だった。

 藤川監督から打順編成を一任され「選手兼指揮官」として迎えた選出15度目の球宴。練習前に投手起用を託された大野と3人でオーダーを協議した。「僕の打順は3つくらいしか(候補が)決まってなかったので、その中で選びました」。藤川監督が示した原案は「1、3、4番」の3パターン。「この成績で4番はちょっと」と選択したのは、球宴では5年ぶりのトップバッターだった。

 シーズンでは終盤に流れる「キセキ」を登場曲に、0―0の初回先頭で迎えた第1打席。高め直球をたたいて遊ゴロも、采配が的中したのはその直後だった。2番の阪神・佐藤が右翼ポール際へ特大の先制弾を放り込んだ。「本当はサトテル、森下の1、2番にしようと思ってたんですけど、自分が出てたんで」と、虎の不動の4番を上位に置く超攻撃的オーダーが、ズバリ的中した。

 “指揮官”としての役割は起用だけにとどまらない。5回に「88年世代」の同学年で、投手起用を任されている中日・大野がマウンドへ。すると坂本は関係者から受け取った「大野雄大」と書かれた市販の応援タオルを笑顔で掲げ、ほのぼのとしたエールを送った。

 投球中はテレビ中継の企画の一つとして、マウンド上の左腕とマイクをつないで意見交換。大野が1死一塁から周東を遊飛に打ち取ると「いいよ、いいよ。(ボールを)こねくり回していいと思います」と左腕を乗せた。球団の垣根を越え、球宴ならではの魅力が詰まった1イニングだった。

 2打数無安打で5回に途中交代。一塁側ベンチでは後列の本塁寄りの「首脳陣席」ではなく、いつも通り前列の右翼寄りに鎮座した。同じ88年生まれの阪神・ドリスや若手らと交流を深め「若い時は気を使いながらやってましたけど、ベンチで気を使うことはないので(笑)。いろんな選手としゃべりたいなと思います」。29日・富山での第2戦は、スタメン予定の浦田らの打順を任せられる予定。次は、どんな形でファンを楽しませてくれるのか。(内田 拓希)

 全セ・橋上コーチ(球宴初出場。1番・DHの坂本に)「もしかしたらそういう願望があったのかもしれないですね。参考にします(笑)」