北朝鮮の更新型240ミリ24連装ロケット砲(2026年6月26日付朝鮮中央通信)

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北朝鮮の金正恩総書記は25日、国防科学院などが実施した重要兵器試験を視察した。朝鮮中央通信が報じた。更新型240ミリ多連装ロケット砲、戦術弾道ミサイル用の特殊任務弾頭、155ミリ自走砲向けの射程延長砲弾などが試験され、金総書記は「大満足」の意を示したという。南北軍事境界線一帯への長距離・精密火力配備を加速させる姿勢を改めて鮮明にした形だ。

今回試験された更新型240ミリ24連装ロケット砲は、火器管制システムを全面的に自動化し、自律精密誘導機能を備えた改良型で、射程は約90キロに延伸された。軍団級部隊の火力システムとして位置付けられ、従来型よりも長射程かつ高精度の攻撃能力を備えたとしている。

また、戦術弾道ミサイルに搭載する「特殊使命戦闘部」については、敵の飛行場や港湾、発電施設など重要インフラを破壊することを目的としていると説明した。さらに、155ミリ自走砲用の射程65キロの延伸砲弾についても命中精度を確認したとしており、通常砲兵から戦術ミサイルまで一体的な火力近代化を進めていることを印象付けた。

金総書記は、今回の試験について「師団・軍団火力システムの近代化を実証する重要な契機だ」と評価。朝鮮労働党第9期第2回総会で示した国防発展方針の成果が現れ始めていると強調した。

その上で、「今日の国際情勢は、防衛力強化が国家第一の戦略事業であることを何ら説明する必要もないほど明白に示している」と述べ、自衛力強化路線の正当性を主張した。

特に注目されるのは、「われわれの防衛政策は単なる防御能力の向上ではなく、致命的かつ破壊的な攻撃能力を高め、対抗する敵が存在しないようにすることだ」と発言した点だ。さらに、「敵が常時、不安と恐怖の中でいること自体が抑止力の重要な側面である」と述べ、「最短期間内に長距離打撃手段を更新型装備へ全面的に切り替え、その事実を敵に知らせる」と明言した。

北朝鮮は近年、「自衛的防衛政策」を掲げながらも、その実態としては長距離・高精度火力による先制的な打撃能力の強化を一貫して進めている。今回の発言でも「防御」と「攻撃」を一体化した独自の抑止論を展開し、韓国軍や在韓米軍の航空基地、港湾、後方補給拠点などを射程に収める火力戦力の整備を急ぐ姿勢を示した。