鹿児島読売テレビ

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 イラン情勢をめぐる原油の供給不足を受け政府は石油の「国家備蓄」の放出を始めました。放出量は民間備蓄も含めると過去最大規模となっています。しかし、原油価格の高騰による影響は様々なところに広がっています。市民の憩いの場である公衆浴場にも変化が。

 鹿児島市下荒田の春日温泉。創業64年を迎える老舗の公衆浴場で、特に日替わりで4種類を楽しめる薬草湯が人気です。朝7時から夜11時まで年中無休で営業してきましたが、今月、ある決断をしました。

(春日温泉・上村実義社長)
「このままだと継続が厳しい。休みの導入に踏み切った」

月に2日、客入りの少ない水曜日を休みにしました。その理由の一つがガスや電気代の高騰です。特に大きなウエイトを占めているのが。

(春日温泉・上村実義さん)
サウナのガスの設備です。サウナの方に熱を送り込んでいる。サウナの室温が下がるので(営業中は)やむを得ずつけっぱなし。お客さんがいるいないに関わらず」

こちらでは源泉の温度が高いため重油などで全体の加熱は必要ないものの…

(春日温泉・上村実義さん)
「薬草湯だけは浴槽が別なのであえて加温している(ガスで温める?)ガスで温める3台。ガス代全体が4年前ぐらいに比べて1.8倍ぐらいになっている」

脱衣所の空調などにかかる電気代も1.5~6倍になっています。

 コロナ禍以降利用客が減るなか、前職の営業経験をいかし、近隣の不動産会社や飲食店に声をかけ入居者や客に入浴券をプレゼントするなど企業努力も続けています。

(春日温泉・上村実義さん)
「生き残るにはどうしたらいいか自分自身で考えて。中東情勢が長期化した場合、私の仲間でも1日300リットル重油を使う業者もいる。そういう仲間を考えると他人事じゃない。当然、連動して電気ガスもさらに上がることが想定されるのでかなりの危機感を持っている。行政の方々に現実を知って頂きたい」

市民の憩いの場であり観光資源としても重要な公衆浴場。

(常連客)
「気持ち良かったですよ。なくなったらどうしようもない」

その存続に、原油価格の高騰が暗い影を落としています。 

 一方、鹿児島市の「パッケージプラザゴトウ」です。弁当を入れる器など、石油由来の商品を取り扱っています。

(パッケージプラザゴトウ・後藤悟専務)
「ポリ袋などが一番心配されていますが、発注した商品は今のところ入ってきています。ただ、昨年の実績を大きく上回る大口発注は、メーカー側から出荷制限がかかっていて、一度にまとまった数を出せない」

(岡本善久アナウンサー)
「こちらのお店では、こうしたビニール袋や透明のパッケージなどが販売されていますが、石油由来の商品が今後値上がりする可能性があるということです」

 ガソリンは国の補助がありますが、ポリ袋などの原料には補助がないため、原料の値上がりがそのまま価格に反映されるということです。

(パッケージプラザゴトウ・後藤悟専務)
「ポリを作るための原料の価格が上がっているので、袋を作るメーカーから、後々価格を転嫁させてもらわざるを得ないだろうという話は来ている」

 野菜を販売するための包装資材を購入した男性は。

(男性客)
「非常に困ります。なんとかして頂きたい」

(女性客)
「容器代もあがっている。厳しい世の中ですね」

 生活に欠かせない身近な商品に押し寄せる値上げの波。店が懸念するのは、「買い占め」です。

(パッケージプラザゴトウ・後藤悟専務)
「数量の確保が難しくなるもしれないということで、心配される方いらっしゃると思うんですけど、冷静に普段通りの量で商品の購入をお願いしたい」

26日、政府は国家備蓄の放出を始めました。27日以降鹿児島を含む全国10か所の備蓄基地からも順次、原油を放出する予定です。