脳内で「ひとり反省会が止まらない」人がやるといいこと。「繊細さん」カウンセラーが教えるご自愛セルフケア
60万部超の大ヒットを記録した『「繊細さん」の本』の著者であり、HSP専門カウンセラーとして活躍されている武田友紀さん。離婚に向き合う武田さんの経験が描かれ、心理学のノウハウが詰まった新刊も話題です。ここでは武田さん式「考えすぎて頭がぐるぐるするときのセルフケア」について紹介します。

※ この記事は『ある日、夫が出て行った。どうする心理カウンセラー!』を一部抜粋・再構成して作成しています。
毎晩「ひとり反省会」が止まらない!
ある日、会社員のAさんが武田さんのカウンセリングに訪れ、「ひとり反省会が止まらない」と訴えました。
夜、ベッドに入って寝ようとすると、上司や同僚とのやりとりが頭に浮かび、「相手がイライラしていたのは自分のせいではないか? もっとああすればよかった…」と考え続けてしまうそうです。
「考えないようにするのは難しいですよね。思考が止まらないときは、精神力でなんとかするよりも、体を落ち着かせる方が早いです。心と体はつながっていますから、体を落ち着かせることで、思考をしずめることができます。『ひとり反省会』のように自分の言動を思い返して頭がぐるぐるするときは、次のエクササイズをやってみましょう」(武田さん、以下同)
頭ぐるぐるを抜け出す「グーパー・エクササイズ」
武田さんがカウンセリングで教えているセルフケア方法は、以下の方法です。
「まずはリラックスした姿勢で座ってください。イスの背もたれに寄りかかってもいいですし、床にあぐらをかいてもいいですよ」
●手順1:手をグーパーする

「両手を軽く握っては開いて、握っては開いて、とグーパーを繰り返します。スピードや握る強さはご自身のやりやすいペースでOKです。できれば30秒ほど続けてください」
気持ちよければ、もっとやってもかまわないそう。
「頭が忙しいときはグーパーのスピードが速くなりますが、しばらく続けるうちにゆっくりになってきます。手が疲れてきたり、最初よりもスピードが遅くなってきたら、ゆっくりと手を止めましょう」
●手順2:5〜10回ほど、ゆっくり息を吐く

「次に、前に向かって細く長く息を吐きます。紙風船をふくらませるようなイメージです。体は息を吸うと緊張し、吐くと落ち着きます。今は落ち着きたいので、『ふ〜っ』と吐く方を意識しましょう。がんばってたくさん吐かなくても、とりあえず息を吐けたらそれでOKです」
●手順3:脇に手をはさむ

「熱を測るときのように、片手を脇にはさみます。左右どちらの手でも大丈夫です。脇の下には体を落ち着かせる神経がたくさん通っているので、手をはさむことで、神経を刺激していきます」
脇にはさんだ手が、あたたかさを感じている場合、「手があったかいなぁ〜」と思いながら、じんわりとあたたかさを味わうとよいそう。
「『あたたかい』『肩がゆるんだかも』『体が軽い』など、心地よい感覚がでてきたら、その感覚を言葉にしていきましょう。言葉にすることでリラックスが持続し、さらに深まっていきます。落ち着いてきたら、ゆっくりと脇から手を外してください」
緊張しやすい人は、完璧に落ち着かなくても大丈夫とのこと。
「エクササイズをする前より少しでも落ち着いた気がしたら、それでOKです」
「体が発する言葉」を聞いて受け止める

武田さんに、「考えすぎて頭がぐるぐるするときのセルフケア」の応用編についても教えてもらいました。
「グーパー・エクササイズをして、体が十分に落ち着いたところで、自分と対話してみましょう。もしも悩んでいることがあれば、自分の体に向かって『なにか私に伝えたいことはある? こうしたらいいんじゃない? とか、どんなアイデアでもいいよ〜』とたずねてみるのです。心臓あたりにもうひとりの自分がいると思って、ぽーんと聞いてみるといいですよ」
カウンセリングにはいろんな流派があるなかで、武田さんは「ただ話すだけ」ではなく、このような体を使うやり方を採用しているそう。
「体と心はつながっていますから、動揺したときはまず体を落ち着かせる。体の感覚を味わいながら話すと、心の変化が早いんです」
●体からの「アプローチ」が有効に
カウンセリングに訪れたAさんの場合、体にたずねてもらうと、こんな答えが返ってきました。
「なんだか体が、“気にしなくていいんじゃないの”って言ってますね。“そんなにぎゅうぎゅうに考えなくてもいいんじゃないの?”って」(Aさん)
「『体が答えてくれるなんて、そんなことがあるの?』と不思議に思われるかもしれません。でも、うまくいくと『ふとそう思った』『なんとなく、そんな気がした』という形で、ふっと自分の気持ちが浮かんでくるんです。気持ちが出てきたら『そっか、そう思ったんだね』と受け止めていきます」(武田さん、以下同)
「気にしなくていいんじゃないの」という言葉を受け止めたあと、Aさんは、不思議と大丈夫な気がしたそうです。
「Aさんは、カウンセリングにきたときは反省会が止まらず困っていましたが、エクササイズを経て『大丈夫な気がする』へと変化しました。体が落ち着くと、気持ちがふわりと変わります。悩んだときは、まずは体から落ち着かせてみてください」
仕事や人間関係など、どんな悩みに対しても、頭がぐるぐるするときは体からのアプローチが有効だと、武田さんは言います。
簡単な動作で心が軽くなる「グーパー・エクササイズ」。心が落ち着いた段階で自分と対話してみると、思わぬ気づきがあるかもしれません。
