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記録的な雨不足により、大分県宇佐市では8月4日から農業用ダムの放流制限が始まりました。7月の降水量が平年のわずか1割にとどまる異常事態の中、農家からは「コメの収量が減るのでは」と懸念する声があがっています。

【写真を見る】「一生懸命育ててきたのに…悲しいね」記録的雨不足でダム放流制限 コメ農家から悲痛な声

まとまった雨を願うしか…

駅館川水系の「日指ダム」「日出生ダム」「香下ダム」は、宇佐市内の2665ヘクタールの水田に農業用水を供給しています。しかし、3つのダムの貯水率は、4日朝の時点でいずれも平年の半分以下となり、放流量の30%カットが実施されました。

駅館川土地改良区連合 河野健斗さん:
「まとまった雨が降らないと、9月初めには各ダムの貯水がなくなってしまいます。節水をしても、まとまった雨を願うしかない状態です」

「もう災害だと思っている」

宇佐市の農家・川原辰男さんは、3ヘクタールの田んぼでコメを育てています。現時点で水不足や高温の影響は最小限だということで、放流制限にも理解を示しています。

川原さん:
「ないものをねだってもしょうがない。ある分を有効に使わないとしょうがない」

ただ、稲が穂を出すこれからの時期に最も水が必要となるため、品質の低下や収量の減少への不安は拭えません。

川原さん:
「今からお盆までが幼穂形成期で、お盆ぐらいになると少し穂が出てきます。そこに一番水が必要なんです。お天道様が雨を降らせてくれないと何にもならない。もう災害だと思っている」

「今まで一生懸命育ててきたものが、ポロッと手からこぼれてしまうんですよ。すくっても救えません。悲しいね」

宇佐市内にある県の試験場では晴れが続いていることで、茎の数が平年の1.2倍に増え、順調な生育が確認されています。一方で土壌に肥料が吸収された分、今後は栄養が足りなくなることが懸念されるため、肥料を追加で与えるなど対策を取るよう呼びかけています。

県農林水産研究指導センター 安井利昭主幹研究員:
「この時期に水不足になると収量に影響してきます。圃場を見て回って色が落ちていれば追肥することで、収量をカバーすることができると考えています」

コメ騒動が去年から続く中、生産現場ではいま、水不足という新たな試練に直面しています。