「話がまとまらない人」がこれで激変する…話の構成を一瞬で整理できる「シンプルな黄金フレームワーク」
※本稿は、石田一洋『あなたの話はきちんと伝わっていますか?』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

■ロジカルに話の要点を整理する魔法のフレームワーク
「説明をしているときに、何を話していいのか分からなくなる」
「頭で整理しながら話したいんだけど、どうまとめればいいのか分からない」
「もっとロジカルに説明できるようになりたい」
このように思う方が数多くいます。
しかし、実際にロジカルに話を整理できている人は多くありません。
ロジカルに話を整理するには、あるコツがあります。
そのコツとは、一度話の構成を頭の中で描いてみる、あるいは書き出してまとめてみることです。
順番に沿って決まったパターンに落とし込むだけで、自然とロジカルな説明になります。
ロジックのパターンは大まかに分けても数十はあるといわれていますが、一般的なビジネスシーンを想定した場合、それほどの数は必要ありません。
本稿では、聞き手を論破することではなく、分かりやすく伝えて、聞き手に動いてもらうための説明を目指していますので、基本の型を覚えるだけで十分です。
もっとも代表的な型が「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれるものです。
ピラミッドストラクチャーを使った説明には、明確な強みがあります。
それは、「理由」や「事例」によって、「主張」が支えられることです。
■説明は「主張・理由・事例」の3段構造で整理する
各階層の項目を当てはめていくだけで、話の論点を整理することができます。
説明シーンでは、次の3段構造のピラミッドストラクチャーを用意しましょう。
・上から1段目の階層→「主張」
・上から2段目の階層→「理由」
・上から3段目の階層→「事例」

2段目、3段目はそれぞれ1〜3つの項目を設定します。
4つ以上になると、話が膨らみすぎて論点がぼやけるため、まずは3つ以内で考えるようにしましょう。
それでは、実際に「新人歓迎会のイベント案」というテーマで考えてみましょう。
1段目の「主張」は「ボウリングにしよう」だったとします。
その場合、1段目の主張に「新人歓迎会はボウリングにしたい」を入れます。
2段目の階層は「理由」です。
「みんなで楽しめる」「部長が喜ぶ」「予算に収まる」の3つを入れてみます。
■要素をピックアップして、箇条書きにするだけでいい
そして、3段目の階層の「事例」も考えると、次のような説明になります。
?主張「今回の新人歓迎会はボウリングを提案します。その理由は3つです」
?理由「まず1つ目は、みんなが楽しめること。次に部長が喜ぶこと。最後に予算内に収まることです」
?事例1「最初の、みんなが楽しめるという点ですが、ボウリングは老若男女問わず、誰でもプレーできます。スコアにハンデをつけることで、うまい下手にかかわらず、みんなが拮抗して勝負できることも、幅広い年代が揃う社内イベントには最適です。
さらに、部署対抗戦にしてチームごとにレーンを分ければ、一投ごとに拍手やハイタッチが飛び出して、メンバー間で一体感が生まれますし、会話のきっかけもつくれるのではないでしょうか」
?事例2「2つ目の部長が喜ぶという点は、実は部長は平均スコア200超えの凄腕です。2年前も歓迎会でボウリングが行われたのですが、ベストスコア賞を獲得してご満悦だったそうです。その翌日も機嫌が良かったので、これは見逃せないメリットだと思います」
?事例3「3つ目の予算の点については、会社から一番近いボウリング場で貸し靴込みで3ゲーム1000円というお得なプランが用意されています。
これなら賞品代を捻出しても1人2000円の予算に収まりますので、コスパに優れています。以上3つの理由から、今回の歓迎会はボウリングがよいと思いますが、いかがでしょうか?」
これまでにご紹介したポイントとピラミッドストラクチャーを組み合わせると、このような説明が出来上がります。
構造はシンプルですが、主張と理由がハッキリしています。
このように、思考を整理して全体の設計図を明確にすることで、伝え漏れや余計な話がなくなります。
最初から頭の中だけでピラミッドストラクチャーを浮かべて整理するのは難しいので、まずは書き出してみることをおすすめします。
要素をピックアップして、箇条書きにするだけでいいのですぐに完成します。
大事な説明をする前など、ぜひ試してみてください。
■「理由」や「事例」を入れて回りくどくなるなら省く
ピラミッドストラクチャーが相手を動かすときに優れているのは間違いないのですが、型にこだわりすぎず、シーンに応じて臨機応変に対応することも重要です。
理想としては、2段目の階層が「理由」で、3段目の階層が「事例」という形です。
しかし、プレゼンテーションや難易度の高い依頼など、聞き手を動かすために説得力を持たせたいとき以外は、この型を崩しても大丈夫なのです。
説明をするとき、いつも「理由」や「事例」があるとは限りません。
そんなとき、ピラミッドストラクチャーは必ずしも3層である必要はありません。
例えば、明日の予定を次のように「理由」と「事例」を入れて説明していては回りくどくなります。
この場合はシンプルに、
と伝えれば問題ありません。
■ときに「理由」を伝えると、重要性を高める効果も
一方で、「朝8時に集合すること」に大きな意味がある場合は、次のような補足説明が必要になります。
ピラミッドストラクチャーの2段目の階層を用意して、「大事なミーティングを行うから」という「理由」を伝えることで、集合時間の重要性を高めることができるわけです。

聞き手にしっかり理解してほしい点については、「理由」「事例」を入れて階層を重ねるよう意識しましょう。
事例を語る必要がなければ、理由だけ伝える2階層で構いません。
また、理由すら必要なければ、主張や結論だけの1階層でOKです。
説明といっても、そのパターンは実に多様です。
複雑な内容を説明して聞き手を説得するものから、スケジュールの連絡や簡単なお願い程度のものまで、伝える目的や状況によっても異なります。
もし事実を伝えるだけでよい場合は、無理に内容を膨らませるより、聞き手に伝えたいことだけに絞って、短く伝えたほうがよいでしょう。
■「ポイントは○つあります」の効果
「これからお話ししたいポイントは3つです」
「新商品の主な特徴は2つあります」
「重要なのは、この1点のみです」
このように、話す内容の項目数を先に提示することは、聞き手だけでなく、説明をする自分自身にもメリットがあります。

そのメリットは次の3つです。
1つ目は、先に数を言うことで項目が絞られるため、頭の中が整理しやすくなること。
2つ目は、結論が前にくることで大事なポイントが明確になるため、伝わりやすい話し方になること。
3つ目は、項目の数に応じて時間を配分すればよいため、話す内容のボリュームを決めやすくなること。
どうでしょう。
いま、まさに、項目数を先にお伝えする説明の仕方を実践してみました。
この説明が分かりやすいと思っていただけたのであれば、「ポイントは○つあります」には効果があるといえます。
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石田 一洋(いしだ・かずひろ)
関西テレビ放送アナウンサー
広島県出身、2002年早稲田大学商学部卒業。RKB毎日放送を経て2014年から現職プロ野球日本シリーズや、競馬G1、大阪国際女子マラソンなど全国ネットのスポーツ中継のほか、番組MCやリポーター、ニュース、ラジオパーソナリティ、ナレーション、司会と幅広く担当。アナウンスメントやドキュメンタリー制作のコンテスト優勝、受賞歴多数。第10回全国講師オーディションではグランプリを獲得。学校や企業研修では、「伝わる説明の技術」や「人を動かす伝え方」を中心に、「アサーティブコミュニケーション」「獲れる採用説明会の作り方」などを指導している。
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(関西テレビ放送アナウンサー 石田 一洋)
