女性スタッフに性的暴行→主演ドラマ途中降板の韓国俳優に約3億円の賠償命令…前事務所が2審勝訴

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女性スタッフ2人に性的暴行、わいせつ行為を行った容疑で主演ドラマを途中降板した俳優カン・ジファン(本名チョ・テギュ/47)に、前所属事務所に対して34億ウォン(日本円=約3億7471万円)を賠償しなければならないという判決が下された。

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ソウル高裁・民事6-1部(キム・ジェウク、カン・ギョンピョ、イ・ギョンフン部長判事)は11月6日、カン・ジファンの前所属事務所JELLYFISHエンターテインメントがカン・ジファン相手に提起した42億ウォン(約4億6285万円)規模の損害賠償訴訟控訴審で、原告の一部勝訴の判決を下した。

第2審裁判所はカン・ジファンに対し、前所属事務所に約34億8300万ウォン(約3億8404万円)を賠償せよとの判決を下した。

カン・ジファンは2019年7月、京畿道(キョンギド)広州市(クァンジュシ)五浦邑(オポウプ)にある自宅で、自身が主演を務めた総合編成チャンネル「TV朝鮮」のドラマ『朝鮮生存期』の女性スタッフ2人に対し、1人に性的暴行、もう1人にわいせつ行為を行った容疑で緊急逮捕された。

続く裁判でも容疑が認められ、カン・ジファンには懲役2年6カ月、執行猶予3年が言い渡された。

(写真提供=OSEN)カン・ジファン

問題は、『朝鮮生存記』が当時まだ撮影中の段階だったことだ。全20話で予定されていた同作で、カン・ジファンは逮捕前までにすでに12話まで撮影を終えていた。ただ、性犯罪によってカン・ジファンが途中降板となり、代わりに俳優ソ・ジソクが同役を担った。作品も、全16話に縮小された。

これと関連し、ドラマ制作会社はカン・ジファン側に支払った出演料や契約書上の違約金など、計63億8000万ウォン(約7億389万円)に対する返還訴訟を起こした。

控訴審まで行われた同裁判は、最終的にカン・ジファンと前所属事務所側に53億8000万ウォン(約5億9377万円)を共同負担することで判決を下した。

すると今度は、前所属事務所がカン・ジファン相手に42億ウォンの債務不履行損害賠償請求訴訟を提起した。ただ、同件は昨年11月29日、ソウル中央地裁・14民事部が前所属事務所の請求を棄却した。

このほか、前所属事務所の請求によって仮差し押さえとなったカン・ジファンの不動産に対しても、水原(スウォン)地裁・城南(ソンナム)支部が昨年12月22日、仮差し押さえ決定を取り消しとする判決を下したことがある。

そんななか、今回の控訴審の結果に注目が集まっていたわけだが、1審と異なり2審では前所属事務所の一部勝訴の判決が下されることとなった。