勝負の結果は「運が良ければ」週内までに、予想外の出来事の可能性も…米バージニア大教授が予測

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 アメリカ大統領選挙で勢いをみせていた民主党のカマラ・ハリス副大統領に、共和党のドナルド・トランプ前大統領が支持率で追い付き、大接戦となっているのは必然の展開だ。

 米国は民主、共和の支持者に二分されており、両陣営ともに支持固めに注力しているからだ。

 トランプ氏の支持者は、彼を「神」だと信じている。トランプ氏が怒りに満ちた発言をすればするほど陣営は勢いづく。一方のハリス氏は候補になってからまだ数か月。通常は数年にわたり選挙運動を行い、多くの州を訪問するが、浸透するには時間が足りなかった。

 しかし、ハリス氏の選挙戦略は明快だ。(かつて民主党が強かった)「ブルー・ウォール(青い壁)」と呼ばれるペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシンの3州を制する必要があることを理解し、全力を注いだ。ハリス氏は3州の取りこぼしが許されない。

 これに対し、トランプ氏は激戦7州で健闘しており、現時点ではハリス氏に比べやや有利にみえる。世論調査は、トランプ氏の支持者を正確に反映していない可能性があり、実際の支持は1ポイントは多い可能性が高い。

 しかし、予想できないような出来事が起き、流れが変わることもありうる。性急に結果を予測すれば、後悔することになるだろう。

 結果判明までにどのくらいの時間がかかるかは予想がつかない。運が良ければ、週末までには分かるだろう。(聞き手・ワシントン支局 向井ゆう子)