「やっぱり世界一の選手ですから。ボンズ選手を超えてもおかしくない。本当に思っているよりびっくりさせることができると僕は信じている」

 愛弟子にそうメッセージを送った栗山氏。さすがに“ボンズ超え”は叶わなかったが、「54本塁打&59盗塁」という想像もつかなかったことを成し遂げたという意味では、栗山氏の予想はあながち外れとも言い切れない。

◆OB3人の2025年の活躍予想は?

 さらに番組では、OBの3人が2025年の成績予想も行っていたので、それも紹介しておきたい。
 結論からいうと、栗山氏が「89本塁打&10勝」、古田氏が「60本塁打&15勝」、松坂氏が「55本塁打&15勝」という予想を披露。投手として完全復活を遂げれば、古田氏と松坂氏の予想が妥当にも思えるが……。

 投手としての復帰が見込まれる来季、15勝という数字は実現可能なちょうどいい目標にも感じる。それに比べると、栗山氏の10勝はやや控えめともいえるが、これは「投げる方は無理しない方がいい」「本当にケガしないでほしい」という栗山氏の“親心”からくるもの。

 一方で、89本塁打はさすがに実現不可能と言わざるを得ないだろう。ただ、終わってみれば、栗山氏が2年連続のニアピンだったとしても驚けない。“二刀流”大谷翔平が2025年に描くサクセスストーリーは、果たしてどんな結末となるだろうか。

文/八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。