間取りは大事、1坪の「洗面&脱衣&ランドリールーム」でも家は住みやすくなる
LDKを広くすると、スペースの確保が難しい洗面所や脱衣所。しかし、狭くても工夫次第で使い勝手はよくなります。6年前にハウスメーカーで家を建てたライターは、約1坪(2畳)のスペースに洗面所、脱衣所、ランドリールームの3つの機能をもたせました。タオルや子どもの着替えを収納するニッチや、隣にファミリークローゼットを配置することで、散らからず快適に暮らしています
要望をすべて実現すると洗面脱衣所は1坪(2畳)に
筆者は、6年前に延床面積約32坪、2階建ての家を建てました。夫婦と3人の子ども(小学生〜高校生)がいる5人家族です。
家づくりの際に、ハウスメーカーの設計担当者に、以下の3つの要望を伝えました。
・小さな家でも、なるべくLDKを広くしたい
・リビングの近くにウォークインクローゼットをつくりたい
・浴室はLDKと同じ階がいい
この3つを実現しようとすると、洗面所と脱衣所のスペースは、どうしても限られてきます。また、建てた当初は、子どもたちがまだ幼く、脱衣所と洗面所を分けたい、という強い思いがありませんでした。
その結果、2階のLDKの隣に、合わせて約1坪の、コンパクトな洗面所兼脱衣所をつくることになりました(上の間取り図参照)。
洗面脱衣所はランドリールームとしても利用
洗面台の横には、洗濯機とガス乾燥機を設置しています。
洗い終わったあと、ガス乾燥機を使わない洗濯物をさっと干せるように、洗面脱衣所の天井に室内用物干し竿(ホスクリーン)を設置しました。毎日、おしゃれ着やインナーなどを干す場所として活躍しています。
ただし、たった1坪の洗面脱衣所なので、洗濯物がぶら下がっていると正直、ジャマです。そこで、室内用物干し竿は「昇降式」のものを採用しました。
写真のように、干した洗濯物がジャマなときは、付属のバーを使って簡単に上へ上げることができます。
余談ですが、洗濯物が多いとき、筆者は以下のように家事をしています。
・リビングに設置した室内用物干し竿も使用
・天気のよい日は、バルコニーに洗濯物を出す
・外で干せない雨の日は、浴室のガス式衣類乾燥機で乾かす
このようにすることで、限られたスペースしかないランドリールームでも、なんとかなっています。
ニッチと隣のウォークインクローゼットを収納に活用
脱衣所には、お風呂上りに使うタオルや着替えなどを置く場所が必要です。そこで、洗面脱衣所の壁に、ニッチを設置。小さくたためば、タオルや末っ子の着替えを置くこともできます。筆者の入浴の際は、メガネやお風呂上りに使う化粧品なども置いています。
脱衣所には、プラスチック製の小さなチェストワゴンもあります(写真中央)。上にバスタオルを置き、中には家族のパジャマやインナーを入れています。
そして、ワゴンに入りきらないぶんは、洗面所のすぐ隣の1.5畳のウォークインクローゼットに収納しています。狭い洗面脱衣所ですが、すぐ隣にウォークインクローゼットがあるおかげで、散らからず使いやすいと感じています。
脱衣所を使うとき、目線が気になる悩みが発生
LDKと洗面脱衣所の間には、引き戸の扉があります(写真)。お風呂に入る際、その引き戸を閉めてから、脱衣所を使います。
じつは、この引き戸の向こうには、トイレもあります。ですから、服を脱いだり着たりしているときに、トイレに用事のある家族が引き戸をあけて入ってきてしまうことがあります。
子どもたちが成長するにつれて、お互いに目線が気になって困る…という悩みが、早くも出てきてしまいました。
「やはり脱衣所を独立させたかった」「仕切りがあったほうがよかった」「せめてロールスクリーンをつけておけばよかった」と後悔しました。
バスタオルハンガーにカーテンをつるして視線問題を解決
先に書いたように、目隠しのために、ロールスクリーンを設置することも考えました。ですが、天井に室内物干し竿があるので、ちょっと難しそうだなと断念。次に思いついたのが、天井にある室内物干し竿を使って、カーテンをつるす方法でした。
竿に引っかけたバスタオルハンガーに、カーテンフックを使ってカーテンをつるすだけ。ちなみに、2枚のカーテンを、少し重ねてつるしています。カーテンの重なった部分は、のれんのようにめくることができるので、出入りもラクです。
このカーテンのおかげで、脱衣所の悩みは解決。1坪という狭いスペースでも、洗面所、脱衣所、ランドリールームとして、うまく両立できています。