【三浦泰年の情熱地泰】同年代のブラジル代表ストライカーと人生の先輩が教えてくれた考え方に共感!
アスリートとは――英語でスポーツを意味する「アスレティックス(athletics)」の競技者のこと――そう表記されていた。
そういう意味で使う「アスリート」を僕の友人は「人類、誰でもアスリート」というのがモットーと言っていた事が頷ける。
【三浦泰年の情熱地泰】WBCの熱狂はスポーツ界にどんな影響を与える? エンタメ性抜群のバスケ界も見逃せない!
これを聞いた時に僕はアスリートとは特別な競技者だけを指すのではなく、誰でも競技者になれると共感する部分と競技者として高い所にいる人達にとっては「簡単にアスリートと言うな」と言いたくなるのでは?と思った。
そんな事を深く考えるのではなく、感じていたある日、弟のカズがロマーリオというサッカー界で、世界でも有数な選手が語った良い話を教えてくれた。彼は僕ら年代(僕と同じ年)でブラジル代表のレジェンド。得点を取る事の上手いストライカーでヨーロッパでも活躍した。1994年アメリカ大会ブラジル代表優勝の立役者でもある。
彼の言ったことは「アスリート」と聞くと、その競技をすごく極めていて、人一倍努力して、人のいない所でトレーニングし、真面目なその競技の事しか考えない。栄養をしっかり摂り、しっかり睡眠を摂り、規則正しい生活をし、酒もタバコやらず、節制している人のイメージであると言うのだ。そんな人をアスリートと呼ぶのであれば、「私はアスリートではない」とコメントしたらしい。
彼は「私はただのサッカー選手」であり、「センターフォワード」なのだ。
そして、もし私がそのようなアスリートのようにしてたとしても、これだけ「得点」を取れたかは分からないし、このような「幸せ」な人生を送れていたかは分からない。とコメントをしたらしい。
これは「私はただサッカーが好き」で「得点することが好き」で「得意」で「得点するために何が必要か」を「考えてプレーヤーをやっていたんだ」と言いたいのであろう。
これを考えると「人類、誰もがアスリート」という言葉は素晴らしい。大事なことは好きでその競技を必死にやっている!ということが根本に来るのである。
もちろん「トッププロアスリート」とはまた違う意味もあるのであろう。「プロ」とはそこに人を喜ばせ影響を与える。エンターテイメントのような夢を与える人間であったりする。
またはその競技にプロリーグであったりプロの精神が宿っていたり…。「トップ」となればそのカテゴリーを引っ張る存在であり、何本かの指に入る。または代表であったりする言葉がトップだとしたら…。プロトップアスリートなのかトッププロアスリートなのか!? そこにはまた超越したものが存在するのであろう。
ただそのトッププロであったとしても、その競技を好きで始め、得意になり、いつの間にか虜になり、自然とそのスポーツを愛してやまない心が生まれたはずだ。
最初から今の言うアスリートではなかったはずだ。
先日、現在、アドバイザーをやらせてもらっているJ-shipさん主催のミスコン(ミスオリエンタル)の審査員を神戸開催でやらせてもらった。
ヴィッセル神戸時代に住んだことのある神戸でまたサッカーとは違う空気の中で良い経験をさせて頂いた。その時の審査委員長を務めた大村崑さんが素晴らしいスピーチをしてくれた。
93歳で凄くお元気な大村崑さんは、長生きの秘訣となぜ元気に暮らせるのか、には2つの理由があると言うのだ。
1つは未だ「筋トレ」やっている。実際に審査員が集まる控室でゴムチューブを使って上腕筋の筋トレをしていた。皆の前でスクワットもお披露目してくれて会場が沸いた。
もう一つは「笑顔」だ!とおっしゃっていた。怖い顔して怒ってばかりではダメだと。
「笑顔」が一番と笑っていた。そしたら長生きできるーーと、これもまた会場を和やかにしていた。
僕はサッカーを通して沢山のことを学んだ。サッカーというスポーツに命を賭けたと思う。命は取られないけれど、取られるかのように必死に取り組んだと自負している。
その中に「今日笑ったら明日笑われる」。というストイックな考えがある。
今、監督という仕事から離れ、笑える機会が増えた。本当に笑い声が聞こえる会食。最高だ。出来ればずっと笑顔でいる人間になりたい(笑)。
しかし今日、勝利して笑ってしまったら次の試合は笑われてしまうかもしれない。そう思いながら選手も監督もやった。
選手時代はまだマシだ…
自分が走り、考え、ボールを蹴ればよいから…
監督は大変だった。
自分でボールを蹴れない…
選手が走り考え、蹴るのだから…
他人がやる事なのだ…
選手にも伝えた事もあった…
選手の喜ぶ顔。笑顔。これは監督(指導者)をやっていて良かったと思う瞬間だ。しかしその直ぐ先には不安が直ぐに生まれる。アラートな雰囲気を作ってしまう…。
これがプロスポーツのメンタリティーなのであろうか。
日本の政治家もいつも難しい顔をして怒っているイメージだ。笑顔の回数が少なく、怖い顔に見える。きっと笑顔が素敵な人はたくさんいるのであろうが…。
これからも沢山の人にサッカーを好きになって欲しい。そして楽しんでほしい。
野球界は大谷翔平選手が率いるロサンゼルス・ドジャースがニューヨーク・ヤンキースとのワールドシリーズで注目されるが、本質を忘れずに笑顔の絶えないサッカー界にしていきたい。
あっという間にもう11月。今年もあと2か月だ…(笑)。
2024年10月30日
三浦泰年
そういう意味で使う「アスリート」を僕の友人は「人類、誰でもアスリート」というのがモットーと言っていた事が頷ける。
【三浦泰年の情熱地泰】WBCの熱狂はスポーツ界にどんな影響を与える? エンタメ性抜群のバスケ界も見逃せない!
これを聞いた時に僕はアスリートとは特別な競技者だけを指すのではなく、誰でも競技者になれると共感する部分と競技者として高い所にいる人達にとっては「簡単にアスリートと言うな」と言いたくなるのでは?と思った。
そんな事を深く考えるのではなく、感じていたある日、弟のカズがロマーリオというサッカー界で、世界でも有数な選手が語った良い話を教えてくれた。彼は僕ら年代(僕と同じ年)でブラジル代表のレジェンド。得点を取る事の上手いストライカーでヨーロッパでも活躍した。1994年アメリカ大会ブラジル代表優勝の立役者でもある。
彼は「私はただのサッカー選手」であり、「センターフォワード」なのだ。
そして、もし私がそのようなアスリートのようにしてたとしても、これだけ「得点」を取れたかは分からないし、このような「幸せ」な人生を送れていたかは分からない。とコメントをしたらしい。
これは「私はただサッカーが好き」で「得点することが好き」で「得意」で「得点するために何が必要か」を「考えてプレーヤーをやっていたんだ」と言いたいのであろう。
これを考えると「人類、誰もがアスリート」という言葉は素晴らしい。大事なことは好きでその競技を必死にやっている!ということが根本に来るのである。
もちろん「トッププロアスリート」とはまた違う意味もあるのであろう。「プロ」とはそこに人を喜ばせ影響を与える。エンターテイメントのような夢を与える人間であったりする。
またはその競技にプロリーグであったりプロの精神が宿っていたり…。「トップ」となればそのカテゴリーを引っ張る存在であり、何本かの指に入る。または代表であったりする言葉がトップだとしたら…。プロトップアスリートなのかトッププロアスリートなのか!? そこにはまた超越したものが存在するのであろう。
ただそのトッププロであったとしても、その競技を好きで始め、得意になり、いつの間にか虜になり、自然とそのスポーツを愛してやまない心が生まれたはずだ。
最初から今の言うアスリートではなかったはずだ。
先日、現在、アドバイザーをやらせてもらっているJ-shipさん主催のミスコン(ミスオリエンタル)の審査員を神戸開催でやらせてもらった。
ヴィッセル神戸時代に住んだことのある神戸でまたサッカーとは違う空気の中で良い経験をさせて頂いた。その時の審査委員長を務めた大村崑さんが素晴らしいスピーチをしてくれた。
93歳で凄くお元気な大村崑さんは、長生きの秘訣となぜ元気に暮らせるのか、には2つの理由があると言うのだ。
1つは未だ「筋トレ」やっている。実際に審査員が集まる控室でゴムチューブを使って上腕筋の筋トレをしていた。皆の前でスクワットもお披露目してくれて会場が沸いた。
もう一つは「笑顔」だ!とおっしゃっていた。怖い顔して怒ってばかりではダメだと。
「笑顔」が一番と笑っていた。そしたら長生きできるーーと、これもまた会場を和やかにしていた。
僕はサッカーを通して沢山のことを学んだ。サッカーというスポーツに命を賭けたと思う。命は取られないけれど、取られるかのように必死に取り組んだと自負している。
その中に「今日笑ったら明日笑われる」。というストイックな考えがある。
今、監督という仕事から離れ、笑える機会が増えた。本当に笑い声が聞こえる会食。最高だ。出来ればずっと笑顔でいる人間になりたい(笑)。
しかし今日、勝利して笑ってしまったら次の試合は笑われてしまうかもしれない。そう思いながら選手も監督もやった。
選手時代はまだマシだ…
自分が走り、考え、ボールを蹴ればよいから…
監督は大変だった。
自分でボールを蹴れない…
選手が走り考え、蹴るのだから…
他人がやる事なのだ…
選手にも伝えた事もあった…
選手の喜ぶ顔。笑顔。これは監督(指導者)をやっていて良かったと思う瞬間だ。しかしその直ぐ先には不安が直ぐに生まれる。アラートな雰囲気を作ってしまう…。
これがプロスポーツのメンタリティーなのであろうか。
日本の政治家もいつも難しい顔をして怒っているイメージだ。笑顔の回数が少なく、怖い顔に見える。きっと笑顔が素敵な人はたくさんいるのであろうが…。
これからも沢山の人にサッカーを好きになって欲しい。そして楽しんでほしい。
野球界は大谷翔平選手が率いるロサンゼルス・ドジャースがニューヨーク・ヤンキースとのワールドシリーズで注目されるが、本質を忘れずに笑顔の絶えないサッカー界にしていきたい。
あっという間にもう11月。今年もあと2か月だ…(笑)。
2024年10月30日
三浦泰年