フィリピンのマルコス大統領=10日、ビエンチャン

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 【マニラ時事】フィリピンのマルコス大統領がサラ・ドゥテルテ副大統領について「友人だと思っていた」と発言したことが、同国で話題になっている。

 サラ氏の父ドゥテルテ前大統領とマルコス氏の関係が両家を巻き込む形で悪化していただけに、マルコス氏のお人よしぶりが脚光を浴びている格好だ。

 サラ氏は先月、報道陣に「(マルコス氏とは)選挙期間中に必要な会話を交わしただけ。きちんと話をしたこともなく、友人ではない」と明言。これに対しマルコス氏は訪問先のラオスで、記者団に「残念だ。私は常に友人だと思っていた」と話した。ただ、外遊中の大統領代行として初めてサラ氏を指名しなかったという。

 マルコス氏が大統領選で圧勝した2022年、タッグを組んだサラ氏は副大統領選で勝利した。ところが、ドゥテルテ氏が今年初めごろから、マルコス氏への「口撃」を開始し、7月にはサラ氏が兼務していた教育相などを辞任。共に政治家一族である両家の不仲が際立っていた。