練習前、選手らにあいさつする三木新監督(カメラ・太田 和樹)

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 楽天の三木肇新監督(47)が17日、楽天モバイルで就任会見を行い、選手に人間教育を徹底し、“強さ”を求めていくことを誓った。球団は契約年数、年俸は非公表とした。

 4位で退任した20年以来5年ぶりの1軍監督復帰に「名誉なことだと重々承知している。自分自身も想像をはるかに超えた決意と強い覚悟でいます」と真っすぐ前を見た。

 ヤクルトでの選手時代に指導を受け、楽天でも監督を務めた野村克也氏の教えが土台にある。選手には整理整頓、泥だらけのままバスに乗らないなど凡事徹底を求める。さらに走り込みなどで精神面での強化にも踏み切る意向も示し、「勝つことはもちろん、逆境、球際、チャンス、ピンチでの強さを身につけることが目標」。根本的な部分から強化を目指す。

 今江前監督は2年契約で今季就任し、交流戦初制覇に導いたものの3年連続の4位に終わり契約を解除された。森井球団社長は「現状の否定というより、よりいいものをということで、経験豊富な三木監督にお願いしようという結論に至った」と説明した。新指揮官はこの日始まった秋季練習で選手に「けがせんといてな」などと話しかけるなど、和やかな空気も流れた。三木新監督の再挑戦が始まった。(太田 和樹)

 〇…小郷が“恩師”三木監督の胴上げを誓った。18年ドラフトで入団し「(19年に2軍監督就任の三木監督とは)楽天で同期入団という形。ルーキーの時からお世話になっている方。三木監督を男にしたい」と力を込めた。右足首を痛め2軍調整していた春季キャンプでは、指揮官から「このけががいい方向に進むかもしれない」と言葉をかけられた。今季12球団唯一のフルイニング出場を果たした背番号51は来季、新監督への感謝を胸にプレーする。