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 元日本ハムで活躍した杉谷拳士氏(33)が12日開幕するクライマックスシリーズ(CS)に向け、「CSでファイターズを10倍楽しく見る方法」をスポニチ北海道版で展開した。リーグ2位で18年以来のCSに進出する日本ハムはエスコンフィールドで3位・ロッテとファーストステージを戦う。エース・伊藤大海投手のフル回転、ドジャース・大谷翔平投手のような大活躍を清宮幸太郎内野手に望んだ。(取材構成・横市 勇)

 <大海でチームに勢いを!>短期決戦はメジャーリーグのポストシーズンもそうですけど、目の前の試合に全集中ですよ。出し惜しみは駄目。まずはファイナルステージよりも、ファーストステージを突破することを考えましょう。CSを勝ち抜けるためのポイントは伊藤大海投手次第だと思います。エースがどれだけ、チームをけん引できるか。どんな姿を見せられるか。それでチームの戦い方も変わってくる。

 理想の展開はロースコア。とにかくソト選手、ポランコ選手を抑えたい。外国人選手2人に打たれて大量点を奪われると、追いかけるのも厳しくなる。点差さえ離されなければ、ホームゲームなので、終盤にチャンスがやって来る。8日の楽天戦に先発したので、日程的に初戦登板は微妙かもしれませんが、個人的には、この一年は開幕投手を務めた伊藤投手から始まっているし、CSも伊藤投手で勢いをつけてほしいと思っています。

 <強敵ロッテ、四球が大きなポイント>シーズンでは18勝6敗1分けと圧倒したロッテですが、短期決戦では手ごわい相手だと思っています。若手が多いファイターズに比べ、経験豊富な選手も多く、吉井監督、金子誠戦略コーチはCSを経験している。短期決戦の戦い方を熟知しています。そんな中で佐々木朗希投手、種市投手、小島投手の3本柱が来たら、攻略も簡単ではなくなります。

 だからこそ、流れをつかむことが大事。短期決戦になると、流れが変わる瞬間は、1試合の中で3つも4つも出てくる。それは四球だったり、守備や走塁のミスだったりすることが多い。それを察知する嗅覚をファイターズの選手全員がどれだけ持てるか。CSは、どちらもいい投手が出てくるので、攻撃でも守備でも「四球」が大きなポイントになるかもしれません。

 <今季ロッテ戦は打率・370>打線は後半戦頑張った清宮選手、レイエス選手に期待ですね。特にロッテに対し、今季打率・370、3本塁打をマークした清宮選手がどれだけ集中できるか。大谷翔平選手のような活躍を見せてほしいです。清宮選手が打てば、チームは勢いに乗るし、本拠地のスタンド全体も大きく盛り上がります。球宴後の7月26日付のスポニチ紙面では「清宮の意地」を後半戦のポイントに挙げました。レイエス選手とともに、短期決戦でもう一度同じような爆発を期待です。

 自分自身のCS期間の予定としては、ファーストS2、3戦目にCS放送「GAORA」の中継で試合解説の予定が入っています。この大舞台、選手たちがグラウンドで楽しんでいる姿を全力で応援します。