長野〜御殿場が最短距離に!?「甲府富士北麓連絡道路」に反響多数「早く完成して」「峠狭いよね」5000m級の「長大トンネル」で山を貫通
甲府〜富士吉田の最短ルート
山梨県で進められている道路計画「甲府富士北麓連絡道路」に話題が集まっています。
いったいどのような道路で、どのような声が上がっているのでしょうか。
「甲府富士北麓連絡道路」は、国道137号のバイパスとして「甲府盆地〜富士吉田」のショートカット高規格ネットワークを実現する道路計画です。
【画像】超便利!? これが「甲府富士北麓連絡道路」の計画ルートです(16枚)
甲府方面から富士吉田は地味に不便で、高速道路だと中央道でわざわざ大月まで行って南西へバックすることになります。
それを短絡するのが国道137号です。1967年には「新御坂トンネル」が開通して、恐ろしい峠越えを経由しなくても良くなりました。
「甲府富士北麓連絡道路」の最終形は笛吹市から富士吉田まで、国道137号を丸ごと高規格化(バイパス整備)するもの。完成すれば「甲信越・関越道〜御殿場・東名」をつなぐ短絡路が誕生することになり、内陸部と太平洋側をつなぐ新たな役割を担うこととなります。さらに、中央道の抜け道として使われる「道志みち」へのアクセスとしてもスムーズ化に期待がかかります。
さて、難所である御坂峠周辺ですが、新御坂トンネルも老朽化が顕著になっているほか、長距離輸送路として大型トラックが多数通行するには危険な「前時代的な狭い規格」であることも課題です。また新御坂トンネル周辺は依然としてヘアピンカーブや急勾配区間が残っており、現在の望ましい道路構造を満たしていません。
そこで、まず最初に着手するべく動き出しているのが、この「新・新御坂トンネル」周辺工区です。
この工区は2022年に事業化。新トンネルの長さは4619mにもおよび、御坂山地を一気に抜けて、急勾配・急カーブは大幅解消されます。
現在は、トンネル設計に向けた、現場状況の精査が続けられている状況です。なにせ5000m近い長大トンネルなので、地質や建設技術などをしっかり検討・調査する必要があります。2024年2月には「新たな御坂トンネル整備検討会」の4回目が開かれ、あらためて課題整理が行われていました。地質調査で現場の様子が明らかになれば、いよいよ詳細設計となります。
ちなみに富士吉田側では、河口湖から市街へ2476mもの長大な「新倉河口湖トンネル」が2015年に開通。湖岸の混雑ポイントや、河口湖大橋・横町バイパスを回避できるようになりました。
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ネット上では「新御坂トンネルはとにかく狭いですね」「中央道が大雨で通行止めになった時、富士五湖道路を通った。この道路があればもっと快適だったな」「この道も早く出来ると良いなぁ」「空いてるけどクネクネなんだよね」など、改良事業に期待する声が見られます。
いっぽう「新倉河口湖トンネルを抜けても、中央道のICが無いから不便」「富士吉田の市街地の渋滞をなんとかしてほしい」など、肝心の富士吉田側でスムーズに通り抜けられる道路が無いことへ課題を感じる人もいました。
なお、甲府富士北麓連絡道路は将来構想として、富士吉田の中心街を貫通して、郊外の国道139号「富士見バイパス」まで直結することになっています。こちらが完成すれば、市街地の混雑緩和に期待できるかもしれません。