イスラエル、レバノン空爆続行 ヒズボラはモサド狙いロケット弾

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Maya Gebeily Ari Rabinovitch

[ドバイ/ベイルート/エルサレム 25日 ロイター] - イスラエル軍は25日、レバノンに対するさらなる空爆を行った。一方、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラは同国情報機関モサド本部を標的として、イスラエル北部に向けロケット弾を発射するなど、過去1年で最も激しい戦闘が繰り広げられた。

ヒズボラは声明で、25日朝にテルアビブ郊外のモサド本部を狙ってミサイルを発射したと表明した。「パレスチナ自治区ガザの忠実なパレスチナ人を支援し、レバノンと国民を守るためだ」と説明した。

ヒズボラは指導者の暗殺や同組織が使用する通信機器の爆発についてモサドに責任があるとしている。

イスラエル軍は、レバノンから飛来した地対地ミサイル1発を防空システムが迎撃したと発表した。被害や死傷者の報告はないという。

イスラエル軍のショシャニ報道官は、ヒズボラのミサイルの標的が何であったかは確認できないとし、「ミサイルがテルアビブの民間人居住地域に向かって飛んだ。モサドの本部はその地域にはない」と語った。

ネタニヤ市を含むイスラエル中部の他の地域でも警報サイレンが鳴り響いた。

イスラエルは空軍機が現在、レバノン南部と東部ベカー高原で大規模な攻撃を行っていると発表した。

レバノン保健省は、ケセルワン地方のシーア派住民が住むマーイスラが攻撃を受け、3人が死亡し9人が負傷したと発表。最近の戦闘で同地域が攻撃を受けたのは初めてだ。

25日のレバノン国内5カ所への攻撃では少なくとも23人が死亡、負傷は50人程度となっている。

イスラエル軍は24日夜から攻撃している地域を拡大し、ベイルートとマーイスラの南にあるビーチリゾートの町ジーヤを初めて攻撃した。

アビアド保健相は、23日朝以降のイスラエルの攻撃により、50人の子供を含む569人が死亡し1835人が負傷したとアルジャジーラ・ムバッシャーテレビに語った。ハビブ外相は国内で50万人が避難したとみられると述べた。

イスラエル当局は北部ガリラヤ地方がヒズボラの激しい砲撃を受けたと発表した。

約40発のロケット弾が一斉に発射され、いくつかは空中で迎撃されたが、一部は防空網を突破して人口密集地域に到達したという。サフェドで介護施設が攻撃を受けたが、負傷者の報告はないとしている。

イスラエル軍はまた、シリアからイスラエル領内に侵入したドローンがガリラヤ湖の南で戦闘機に迎撃されたと明らかにした。

武装組織「イラクのイスラム抵抗運動」は声明で、ドローンを使ってイスラエルが占領するゴラン高原の標的を攻撃したと表明した。