「〜けろ」はカエルキャラじゃないんです!

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何気なく使った方言が通じなかったという経験をした人は多いと思います。今SNS上で話題になっているのは、そんな方言がまさかの誤解を招いてしまったという悲しいエピソード。

青森のコンビニ「つんするままど、ストーブのすみ、どさあるば」…何が欲しかった?

「地元を離れてから、何気なく『〜してけろ』と言ってたら、お願いの時だけ語尾が『ケロ』のだいぶキツいカエルキャラ成人男性だと思われてたことがある。」

この投稿は、青森県出身のピン芸人、九月さん(@kugatsu_main)によるもの。

「〜してけろ」は、「〜してくれ」という意味で使われる方言なのですが、聞き慣れない人にはカエルの鳴き声を彷彿とさせるのかもしれません。九月さんに話を聞きました。

ーー「カエルキャラ成人男性」と思われてしまったエピソードについて詳しくお聞かせください。

九月:大学生の頃のことです。その日は空き教室で友達とだらだらお喋りをしていたんです。だんだん暗くなってきたし、そろそろ飯でも行こうかとなりました。そして部屋を出る際、僕は友達に言ったんです。「そこの電気消してけろ」と。僕からしたら自然に出た方言の語尾です。でも友達は「こいつ急にカエルキャラになった」と思ったようで。なんせとても優しい奴だったので、彼はちょっと合わせてくれたんですね。「ゲロゲロ〜」って言いながら電気を消してくれて。

ーーそこで九月さんは?

九月:僕はそこでおかしいぞと思ったわけです。「ゲロゲロって何?」と。そしたら「お前が急にカエルキャラ始めたからやろ」と返ってきまして。ああ、そうか、そう聞こえるんだ、と驚きました。でも、この話において真にカエルキャラになってるのは友達ですよね。「ゲロゲロ」なんて方言はないので。カエルキャラ成人男性はあいつです。僕じゃないです。あいつなんです。

ーー他に方言で誤解を招いてしまった経験はありますか?

九月:ポストのリプでも紹介したんですが、地元の方言には「あぁ!?」っていうのがあるんです。多少のドスを利かせて言うんですが、意味としては「えー?」「なにー?」「どういうことー?」くらいの、割と穏やかに何かを聞き返す相槌なんです。でも、どう考えてもブチギレていると思われるわけです。しかも、相手に何かを聞き返すときって、目をよく見て聞くじゃないですか。目を見て「あぁ!?」はもう本気で怒ってる奴ですもんね。そういうわけで、とことん短気な奴だと思われたことが多々あります。勘弁してけろ、といったところです。

ーー多くのコメントが寄せられていますが、印象に残っているものは?

九月:他地域の方から、「にゃあ」という語尾の方言で困った、というエピソードが寄せられていました。世の中に「こいつ急にネコキャラになった!?」と思われた奴がいるのだと思うと、大いなる親近感が湧きます。なんだか嬉しいです。せっかくですし、カエルとネコで集まって方言反省会を開きたいところ。でも、でもネコって用心深いですからね。目を見て「あぁ!?」って言ったら逃げるんでしょうね。

◇ ◇

「宮城も〜してけろって言う。お気持ちが痛いほど分かります…」
「分かります!方言で語尾が「〜だにゃ」と言うのに関東に行くと笑われてしまいますね…」
「方言は誤解されやすいもの多いと思います。
「にゃあ(なあ)」とか「しね(して)」とか他の地域で言ってたらどうなるか...」

など多くの反応が寄せられた今回の投稿。皆さんの地域の方言も、他の地域から見ると珍しいものかもしれませんよ。

なお今回の話題を提供してくれた九月さんは、全国でコントライブを行っており、YouTubeチャンネル「九月劇場」でもコント動画を1000本以上公開しています。気になった方は是非ご覧になってください。

九月Xアカウント:https://x.com/kugatsu_main
YouTubeチャンネル「九月劇場」:https://youtube.com/@kugatsu_gekijo

(まいどなニュース特約・青島 ほなみ)