ヒーローインタビューを終え、ファンにあいさつする石塚(撮影・柿森英典)

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 ◆ロッテ1―4ソフトバンク(31日、ZOZOマリン)

 初体験のヒーローインタビュー。照れくさそうな姿に大きな声援が送られた。ソフトバンクの石塚が放ったプロ初の適時打は決勝2点打。「この声援があるからこそ僕たちがやっていけている。本当にありがたいです」と感謝した。

 同点の六回2死二、三塁。左腕メルセデスの初球、高め真っすぐを振り抜くと、打球は左前に落ちた。直前の正木が内角の真っすぐで攻められただけに「ある程度イメージを持ち、割り切れた」と迷いのないスイングにつながった。

 5年目を迎えた今年7月に育成から支配下選手登録された。8月21日の楽天戦ではプロ初安打と初本塁打を記録。その後チーム事情で2軍調整に入る予定だったが、方針が変わり1軍でのプレーが続く。ただ、思うような結果を出せなかった。

 「チャンスで結果を出せていなかった」と焦りもにじむ中で「絶対に結果を、と集中した」。勝負強さと初球から振り切れることも大砲候補の持ち味。「僕は与えられたところで結果を残すだけ」と高い意識で1軍定着を目指す。

 近藤の18号同点ソロに加え、今宮も4号ソロを放ち、優勝へのマジックナンバーは二つ減って17。小久保監督も「7、8月は苦しんでいるが(勝敗が)マイナスではないところは評価できる」と勝負の9月を見据えた。(山田孝人)