【鳥栖−湘南】前半、プレーが中断した際に堺屋に話しかける鳥栖の木村(左)

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 ◆明治安田J1第29節・鳥栖1―2湘南(31日、駅前不動産スタジアム)

 鳥栖のパリ五輪DF木村誠二(23)がJ1初得点にも悔しさをにじませた。

 1点を追う後半39分、右CKを頭で合わせて同点ゴール。残留を争うチームにとって7試合ぶりの勝利へ希望が見えたが、直後に決勝点を許した。

 木村は4月のU―23(23歳以下)アジア・カップ準々決勝カタール戦で起死回生の同点ヘッドを決め、パリ五輪出場への道を切り開いた。だが、今季FC東京から期限付きで移籍している鳥栖では、この日が移籍後18試合目の出場で初ゴール。「本当はもっと早く点を取って、もっと早くチームの助けになりたかった。今日も結局引き分けにも持ち込めていない」と笑顔はない。それでも「少しでもチームの活気を取り戻し、得点のにおいをさせられるような選手になっていけたら」と前を向いた。

 2失点目は自らの前で湘南・福田翔生に決められた。木村は「守備の形に関してはそんなに悲観するものではないかなと思いますけど」と前置きした上で「(点の)取られ方だったり、最後体を張るところだったり、そういったところで個人個人が試合の流れを意識してやれたら、より無失点に近づくんじゃないかなと思います」と強調。2週間の中断期間で「監督からもっと守備の形、攻撃の形が細かく提示されると思う。全員100%の状態で、中断明けからもっと良い攻撃や守備をやりたい」とJ1残留へあきらめていなかった。