1000試合出場を達成し、笑顔を見せる甲斐(撮影・柿森英典)

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 ◆ロッテ1―4ソフトバンク(31日、ZOZOマリン)

 ソフトバンクの甲斐拓也捕手(31)が、プロ野球史上534人目の通算1000試合出場を達成した。育成ドラフト出身では史上初。節目の試合をフル出場の白星で彩った。

 「まだまだ通過点だとは思っています。ただ、たくさんの方の支えがあってこういう結果になっていると思うのでうれしい。ここまで大きなけがなく来られているというのも丈夫な体に産んでくれた母ちゃんに感謝したいなと思います」

 入団当初は3桁の背番号で1軍の試合に出る資格はなかった。支配下をつかみ、そこから築き上げた育成ドラフト出身初の快挙。「それは結果で後付けというか、たまたまそうなっているだけ。ただ、育成で入って自分がこういう試合に出るというのは、ずっと育成の頃から目指してきたものではある。そういった意味でもまだまだ通過点かなと思っています」と話した。

 この試合でも体を張ったブロッキングで投手陣をリードした。全ては丈夫な体に感謝。「大きなけがをしていないというのが誇りというか。大きなけがをせず頑丈な体に産んでくれた母ちゃんに感謝したいですね」と繰り返した。

 甲斐は楊志館高(大分)から育成ドラフト6位で2011年に入団。育成同期には千賀滉大(メッツ)、牧原大成らがいる。13年オフに支配下選手登録をつかみ、14年6月7日の広島戦(マツダ)でプロ初出場を果たした。

 17年からは正捕手を務め、同年から22年までは6年連続でゴールデングラブ賞を獲得した。17、20、22年はベストナイン。18年の日本シリーズではMVPにも輝いた。

 通算1000試合、打率2割2分3厘、62本塁打、283打点。主要国際大会では19年のプレミア12、21年の東京五輪、23年のWBCで侍ジャパンの一員として金メダルを獲得した。(小畑大悟)