RIKACO(C)日刊ゲンダイ

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【お笑い界 偉人・奇人・変人伝】#207

【写真】RIKACOさんはライフスタイルが常に話題に「今やっていること、これからやりたいこと」

 RIKACOの巻

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 タレント、モデル、実業家としてマルチな活躍を続けているRIKACOさん。20年以上前、お会いした当時は自由奔放なコメントで話題になっていました。

 楽屋入りも元気ハツラツ、画面で見ていた以上に華を感じました。打ち合わせでは極めて常識人ですが、嫌みのない満面の笑みを間近で見て、テレビの前のフランクな物言いのキャラクターが誤解を受けていたんだろうな、と感じました。

 子育ての話で「親になる学校があるわけじゃないし、何が正解で、何が不正解かわからない中を、悩みながら一緒に育っていくんだと思うのね。その時々で最善は何かを考えなきゃしょうがないよね。それが間違ってたら子供にごめんなさいって謝るしかないよ」と言葉を飾ることもなく素直に子供さんに寄り添う心情を吐露されているようで非常に印象に残っています。この言葉は「いじめをなくそう」という人権講演の際、「子供さんと一緒に成長していきましょう」という意味で私も必ず引用させてもらっています。

 また数十年にわたって変わらないプロポーションでも有名ですが、番組で伺ったその秘訣は実にシンプルだけど、とても難しいものでした。

「食べたいものは何でも食べて、午後10時以降は食事をしない」

 MCの(トミーズ)雅くんが「仕事や打ち上げで、10時以降でも食べてたやんか?」と聞くと「それは食べなきゃしょうがないから食べるよ。でも次の日の朝ご飯は、前日の夕食分のカロリーを消費するまで、家の片付けしたり、ジョギングしたりして食べないの。余分なカロリーが残ってるうちに食べるからその分が蓄積して肥えていっちゃうんですよ。前日に取りすぎたカロリーは翌日の食事までに使い切る。効果は20年以上(当時)体形が変わってないのが何よりの証拠でしょう」。

 肥え気味だった私も言われた通りにしたところ、ひと月で1キロ近く、1年で無理なく10キロ痩せることができました。

 フランクさが曲解、誤解をされ、今でいう炎上のはしりのような存在でしたが、ただの“暴言”だったらとっくに画面から消えているはずです。好き嫌いはあるでしょうが長年活躍されているのは、フランクでありながら、核心を突き、スッと心に届くメッセージを発信しているからではないかと思います。子供さんもそれぞれの道へ巣立って行かれ、ますます活躍の場を広げていかれることでしょう。

(本多正識/漫才作家)