ミステリアスな雰囲気を醸し出せる(C)日刊ゲンダイ

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《意外とハマってしまった》なんてレビューも増えてきた。松下奈緒(39)主演の連ドラ「スカイキャッスル」(テレビ朝日系=木曜夜9時)。子供の受験を迎えたセレブ家族たちを襲う泥沼劇を描いたサスペンスドラマである。

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 同名の韓国ドラマの日本版なので、リメーク発表当初は《日本のドラマであのドロドロさを出すのは無理》《やめたほうがいい》などの声が飛び、初回放送後も《セットがチープ》《日本の勤務医があんなセレブ生活してるっていうのが嘘っぽい》なんて辛らつな書き込みもあったが……最近は《日本版も案外面白い》《ドロドロ最高》といったエールも聞こえてくるように。

「回を重ねるごとにドロドロ感が増しており、まず韓国版を見ていない視聴者がハマっていった。お手並み拝見的な目線でとりあえず視聴していた韓国版のファンも《これはこれであり》と受け入れ始めている。まず主演の松下さんの演技力が高いこと。さらに回が進むごとに女性陣のキャラがはっきりしてきて、視聴者が“推し”を見つけ始めたのも好調の理由でしょう」(テレビ誌ライター)

 松下演じる浅見紗英については《色々問題あるけど、応援したくなるキャラ》と人気度も安定しているが、8月22日放送の第5話で注目を集めたのは、誰の前でも自分の意見を臆せずに言えるセレブのひとり、杏子(比嘉愛未=38)。《杏子さん、カッコいい》《推せる》として人気上昇中だ。そして、もうひとり注目を集めているのが小雪(47=写真)演じる志望校合格率100%の受験コーディネーター、九条である。

「韓国版を見ていた人たちからは《日本でリメークするなら絶対天海祐希さんで!》なんて声が圧倒的に多かった役です。ところが小雪さんがキャスティングされた。そのため放送前は《韓国版見ているときから脳内で天海祐希に変換されていたから、小雪じゃない気がしてしまう》などとネガティブな意見が少なくなかったんですよね。でも結果的に小雪さんで良かったのではないでしょうか」と話すのは、ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏だ。

 どこか得体が知れず、黒ずくめの衣装に常にクールかつ上から目線の物言いが特徴的な九条。天海が九条を演じると、2005年放送の連ドラ「女王の教室」(日本テレビ系)の続編みたいになってしまった可能性もある。

「第5話の小雪さんの演技を見た視聴者は皆、《小雪さんで良かった》と納得したのでは。紗英が児童養護施設出身である事実がスカイキャッスル中に知れわたり、村八分になったと秘書から報告を受けたシーン。こらえ切れないという様子で長く笑い続けた演技がとても印象的でした。あの笑いと、ラスト近くで紗英の娘をコントロールする場面は、どこか浮世離れしたイメージがある小雪さんだからこそしっくりとくる演技だったと」(前出の山下真夏氏)

 ある女性誌編集者も「九条の目的は何なのか、まださっぱり分からない。が、謎だらけなところも、たたずむだけでミステリアスな雰囲気を醸し出せる小雪さんにぴったりなんですよね。ストイックなイメージの服にエッジの効いたアクセを合わすのが定番のようですが、それがまた小雪さんに似合っている。目の保養です」と口を揃える。

《チープ》の声もどこ吹く風。27日時点のTVerお気に入り登録数は70万ちょっとと、夏ドラマの中ではトップ10に入るかどうかだが、「この1カ月間の登録数の伸び率は50%超えと、他のドラマと比べて群を抜いて急上昇しています」(前出のテレビ誌ライター)。日本版にハマる視聴者はこれからさらに増えていきそうな予感だ。

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 松下奈緒といえば、どこかミステリアスな雰囲気をまとい続けている女優だが、そのオーラの源泉は何なのか?

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