「あと38mです」圏央道「横浜湘南トンネル」1本目が貫通秒読み!? 藤沢〜栄の「地下区間」ついに工事折り返し地点へ!
5.6kmもの長大トンネル 2本のうち1本が完了へ
国土交通省 横浜国道事務所は2024年8月20日、圏央道の未開通区間「横浜湘南道路」工区(藤沢〜栄)のトンネルについて、上下線2本あるうちの1本(横浜方面)が貫通まで「あと38m」に達したと公表しました。
圏央道は都心50km圏を環状につなぎ、郊外の各都市を信号のない中長距離ネットワークに組み込みます。主要な放射高速道路である常磐道、東北道、関越道、中央道、東名高速などへ直接アクセスし、都心を避けて相互移動が可能となっています。
【画像】超便利!? 圏央道「横浜区間」ルートと工事状況です(30枚以上)
そんな圏央道は、まだ未開通区間として、成田空港周辺と、藤沢〜湾岸線方面の2区間が事業中です。
横浜区間は、新湘南バイパスの藤沢インターから地下へもぐり、5.6kmもの地下トンネルで一気に栄IC・JCTまで抜けていきます。そこで国道1号戸塚方面から来たルートと合流し、再び地下へ潜って、横浜横須賀道路の釜利谷JCTへ直結します。
ここが開通すれば、圏央道や湘南方面からの交通流を国道1号が一手に担っていたのが、湾岸線方面へ分散させることができ、国道1号の破滅的な渋滞の緩和に期待がかかっています。
さて、そんな横浜区間ですが、藤沢〜栄の「横浜湘南道路」工区では2019年に、上り線を掘り進めていたシールドマシン1号機のトラブルに見舞われており、藤沢で折り返して下り線を掘削することができていません。
1号機は途中にある「大鋸発進立坑」から藤沢に向かっていましたが、2号機が上り線の「残りの部分」である、栄〜大鋸発進立坑を掘進していました。
ついに今年7月、2号機は「大鋸発進立坑」付近に到達。1号機が掘ったトンネル壁に穴を開け始めました。その後、シールドマシンの位置確認などのため、小休止してボーリング作業が行われていました。
そして今回の発表では、8月20日に「切削セグメント」の掘進作業が再開し、1号機の本線部スタート地点をふさいでいた壁を突き抜けようとしています。貫通までは「あと約38m」という状況です。
藤沢部分では、別途地上から藤沢回転立坑までつなぐ作業も残っていますが、シールドマシン区間としてはいよいよ1本目が完了ということになります。
前回の「貫通準備開始」のニュースにも、ネット上では「頑張れシールドマシン2号!」「1号機はやく掘削再開して」という期待する声や、「上り線がまず完成するなら、対面通行で暫定開通させて」という声が上がっていました。
なお、栄から釜利谷方面にある「公田笠間トンネル」「桂台トンネル」でも、シールドマシンがそれぞれ掘進中。どちらも進捗は半分を過ぎ、貫通に向けて順調となっています。