日銀が「マイナス金利政策」を解除して、金利の引き上げを決定したというニュースで住宅ローンについて気になっている人も多いのでは? 住宅ローンの“あるある”な疑問をファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに一問一答形式で聞きました。住宅ローンの疑問をすっきり解消します!

Q:ペアローンを組むときの注意点は?

A:万が一のことがあっても団体信用生命保険が全額返済免除になるようにする

1つの物件に対し夫婦が同じ金融機関でそれぞれローンを組むペアローン。その団信は、たとえば夫に万が一のことがあった場合、弁済されるのは夫のローン残金だけで、妻の残金は残ります。「夫婦連生団信」に加入すると、夫婦のどちらか一方に万が一のことがあった場合、残りの住宅ローンは全額弁済され債務が残りません。

Q:70歳でローン完済。定年までに完済するにはどうしたらいい?

A:少額ずつでも繰り上げ返済を

年金でローン返済するのを回避するために繰り上げ返済をして返済期間を短縮するのが◎。教育費負担が大きい期間は、少額ずつでもいいので繰り上げ返済を。繰り上げ返済金は全額元金返済に充てられるので、少額でもこまめに返済すれば期間短縮の効果があります。

Q:借り換えするならネット銀行とリアル銀行、どっちがいい?

A:自力で手続きする自信があるならネット銀行。そうでないならリアルを

ネット銀行は金利が低い、小額から繰り上げ返済ができるなどのメリットがありますが、手続きに関する書類などを自分で読んで理解する必要があります。それができそうならネット銀行が◎。銀行の窓口で担当者に確認しながら進めたい人はリアル銀行を選んだ方が無難かも。

Q:住宅ローン控除を受けている間は繰り上げ返済しない方がいい?

A:年収次第。繰り上げ返済して期間短縮した方がおトクなことも

住宅ローン控除では、自分が払っている所得税や住民税以上の金額が戻ってくることはありません。年収が高い人は「控除額<払った税金」になることもありますが、たとえば年収500万円の場合、控除額は19万500円で足きり(住民税の控除分を含む)。繰り上げ返済して、返済期間を短縮することも検討して。

※ 控除率は0.7%、配偶者控除を適用した場合で計算。住み始めた時期によって控除対象となる年末残高の上限、控除率、その他の条件が異なる