更年期の「冷え」は温めすぎに注意。汗をかいた服を着たままでいるのもNG
更年期の症状といえばホットフラッシュを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、意外と侮れないのが「冷え」の症状。そこで今回は、冷えに効く食事と生活習慣について、自宅で簡単にできるセルフケア方法を国際中医薬膳管理師の久保奈穂実さんと医師の高尾美穂先生に教えてもらいました。
夏ならではの冷え対策が肝! 冷えに効く生活習慣
夏は外では汗をかき、室内はクーラーで一気に冷えがち。夏ならではの冷え対策が大切です。
「汗をかいた服を着たままだと体がさらに冷えるので、インナーを取り替えるといいですよ」(高尾さん)
冷えに関する意外な注意ポイントと万能ドリンク
更年期に気をつけたい食生活。意外な注意点やおすすめ万能ドリンクを国際中医薬膳管理師の久保奈穂実さんに教えてもらいました。
●温めすぎに注意。“冷やさない”を心がけて
女性は「体を温めるのがよい」と思い込み、温めすぎなケースも。
「のぼせやほてりがある場合は、温めすぎはNG。体をうるおしながら熱を冷ます食材で、体内の熱を取り除いて。ただし、キンキンに冷えた飲み物などで体を冷やすのは避けましょう」(久保さん、以下同)
●フルーツのなかにも、体を冷ますものと温めるものがある
夏の果物は体を冷やす作用があるものが多いなか、桃とサクランボは例外。体を温めて血流をよくする食材です。
「ホットフラッシュなどがある場合は避けて。反対に、血流が悪く冷えに悩む人にはおすすめの果物です」
●黒豆茶は更年期世代に効く万能ドリンク
中医学で黒豆は、若さの源である「腎」を補う食材で、エイジングケアに最適。
「体を温めも冷やしもしない『平性』の食材です。砂糖を加えない黒豆茶ならどんな体質の人でも飲みやすく、血流改善やむくみ防止にも」
煎(い)り黒豆にお湯を注いでお茶にし、飲み終わったらふやけた黒豆を食べてもおいしい。もちろん、ティーバッグの黒豆茶でもOK。
おいしくポカポカに!冷えに効くガーリックシュリンプブロッコリー
今回は、ニンニクの香りが食欲をそそる「ガーリックシュリンプブロッコリー」のつくり方をご紹介! おいしく冷え対策を行いましょう。
●材料とつくり方(2人分)
(1) ニンニク1かけはみじん切りにしてボウルに入れ、オリーブオイル大さじ2を加えてあえる。
(2) エビ6尾は殻と背ワタをむき、1に入れて塩、コショウ各適量を加え10分ほどなじませる。
(3) ブロッコリー100gはひと口大に切り、電子レンジ(600W)で2分〜2分30秒加熱する。
(4) (2)のエビを取り出し、フライパンに入れて中火で焼く。表面が色づいたら裏返し、3も加えて焼く。(2)の残ったオイルとニンニクを回しかけ、さっと炒める。器に盛り、好みでレモン適量を添える。
●効くポイント
体を温める「腎陽(じんよう)」の働きを補うエビと「腎」を補うブロッコリー。ニンニクも体を温める作用があるので、おいしく食べてポカポカに。
●ほかにもこんな食材が冷え対策におすすめ
中医学で「腎」はエネルギーの源。さらに「腎」は陽と陰に分けられ、「腎陽」が不足すると、体が冷えます。
「『腎陽』を補う食材や、体を温める『温性』の食材を食べて」
【「腎」の陽を補う食材】
・エビ、ニラ、クルミ、シナモンなど
【体を温める食材】
・ニンニク、甘酒など
【要注意!冷え対策にはNGな食材】
・苦いもの、生もの、フルーツなど、体を冷やす性質のある食材は避けて。
※電子レンジの加熱時間は、500Wの場合は1.2倍、700Wの場合は0.8倍を目安に加減してください。
※電子レンジで加熱する際は、付属の説明書に従って、高温に耐えられる耐熱ガラスの皿やボウルなどを使用してください。